2017年3月13日 インバル/ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団のマーラー交響曲第5番 at すみだトリフォニーホール ★☆

今日は錦糸町 約1年ぶりのトリフォニーホール、曇り空は開場前には雨になってしまいました。すみだトリフォニーホール開館20周年記念、すみだ平和祈念コンサート2017《すみだ×ベルリン》との事でした。
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インバルのイメージの一つにマーラーがありますね。交響曲第5番はCDを4枚も出しているので、その印象は強いです。
近年のインバルのマーラー5番コンサートで言えば、2013年1月20日の都響との演奏は悪くありませんでしたよね。
今回は2001年から2006年にインバルが首席指揮者を務めたベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団 (Konzerthausorchester Berlin) との演奏。マーラー5番は150CD聴き比べもしてありコンサートでも好きな楽曲なので楽しみでした。



マーラー 交響曲第5番 嬰ハ短調
全体としては、オケの持つ上品なパワーに、全楽章に配された落ち着かない流れのマーラー5番でした。
微妙な変化球を投げたインバルは何を狙っていたのでしょうか。


[第一楽章] 鳴りの良いtpのファンファーレ、続く葬送行進曲は重さや陰鬱さを排して美しさも感じます 。第二主題(第一トリオ)でも本来の急速な変化は無く穏やかさでした。
[第二楽章] 第一主題は一転スピード感ですが激しさは抑え気味。第二主題ではまたもや優美さの展開です。マーラーの指示の激しさを持って、という感じではありませんでした。
第一部はお行儀の良さが前面に出ましたね 。
[第三楽章] スケルツォとレントラーに振られたアゴーギクは落ち着きません。そして第2トリオ以降はトゥッティやそれに近いパートは心地よいのですが、それ以外には微妙なアゴーギクが潜んでいました。ホルンの音は流石でしたね。
[第四楽章] アダージェットは厚みのある音色で暖色系 。そして流れの滑らかさを拒否する何かを感じました。
[第五楽章] リズミカルそして軽快に上げていきますが速め。展開部の山場、そして再現部山場からコーダはこのオケらしい上品な迫力で、ラストはアッチェレランドを効かせず速くも遅くもないバランスでした 。



例によって曲がライヴ向きなので拍手喝采、大ブラボーでした。
それにしてもインバルは足取りが軽く、随分元気に見えましたね。
主役の一つはベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団のお行儀の良い上品な音色でしたが、個人的にはもっと感情移入の強いコンサートならではの興奮が好みです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2017年3月2日 スティーヴ・ライヒ 80th Anniversary《テヒリーム》コンサート at 東京オペラシティ ★★

春めいて来た東京ですが、今日は家から30分もかからない初台(新宿のすぐ近く) の東京オペラシティ、Steve Reich 80歳記念公演に行って来ました。
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現代音楽好きですが、メインは前衛で欧エクスペリメンタリズム系です。米現代音楽もBOACやeighth blackbird 等好きです。今回はコリン・カリー・グループ(Colin Currie Group)とライヒの再来日を楽しみに行ってきました。
演目もライヒらしさが発揮される鍵盤打楽器二曲に、ラストはテヒリームといい並びですから。



前半はまぁまぁ的でしたが、後半のライヒの元気なインタビューとテヒリームの素晴らしさ!!
今回のコンサートは、やっぱりライヒの来日とテヒリームを楽しむという事でしたね。


クラッピング・ミュージック (Clapping Music, 1972)
'12年に続き再びのコリン・カリーとライヒのクラッピングでした。ライヒがいるコンサートでは、お約束です。例によって*フェイズ・シフティングがうまく聴きとれませんでした。
*今回、微妙なズレであるフェイジングではなく一拍のズレを採用している事がわかりました。これでスッキリ。

マレット・カルテット (Mallet Quartet, 2009)
2台のマリンバと2台のヴィブラフォンでFast-Slow-Fast、まさにライヒです。この空間に響く澄んだ音はコンサートホールならではでしょうね。ただ、音量的にはさほどでないので陶酔的に楽しむならオーディオでもOKかもしれません。

カルテット (Quartet, 2013)
近年の作品で楽しみにしていました。2台のピアノと2台のヴィブラフォン、13/4拍子から細かな変拍子と転調、ワンパートですがFast-Slow-Fast、といったサウンド。
この曲ではアゴーギクとディナーミクによる表情を感じました。それがライヒのものなのか、カリーなのかはわかりません。楽器編成を変えたらフュージョンとしても聴けそうな感じですね。
後半開始のインタビューで答えがわかりました。この曲の調性の激しい変化は自分らしくなく、その後パルス(Pulse for winds, strings, piano and electric bass, 2016年)を作ったそうですw

テヒリーム (Tehillim, 1981)
Fast-Fast-Slow-Fast、クラッピング、フェイズ・シフティング(カノン?)、オーグメンテーション、といったライヒの技術については今更不要、ヘブライ語がどうのも不要、そんな快感がありました。
生で聴く流れはやっぱりFastがメインの陶酔感です。CDでは聴けない、シナジー・ヴォーカルズとアンサンブル そしてコリン・カリーの指揮が一体となった素晴らしい演奏でした。ラストのハレルヤは最高でしたね。
電子楽器音かと思っていた音が弦楽器だったりとか、発見もありました。またPAを使っていましたがバランスも良かったですね。



オーディエンスの年齢がクラッシック系現代音楽、例えばシュトックハウゼンなど、と比べても30才くらい若いです。
もっとお年寄りクラシックファンにも来て欲しかったですね。若い方も、前衛系現代音楽にも来て欲しいものです。ちなみに最前列の小学生さんは前半熟睡でしたw
最後のスタンディングオベーションは 今やお約束的な気もしますが、ライヒ80歳おめでとう! でOKですね。^^v


P.S.:本日の公演がNHKにより収録され、4/14(月)5:00〜5:55 NHK BSプレミアム「クラシック倶楽部」にて放送の予定だそうです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2017年1月31日 カンブルラン/読響の メシアン「彼方の閃光」at サントリーホール ★★★

昨日の春の様な陽気から一転 冷たい空気で冷えた東京でした。
サントリーホールが来月2/6から改修に入るので今日は改修前のコンサート、kokotonMAMAと二人で行ってきました。
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この曲は普段よく流している曲で、楽しみにしていました。事前の聴き比べのインプレもしてあります。
こういう場合一番困るのは、耳に馴染んでいる曲なのでそれと比較してしまう事ですね。余程の良さやライブの盛り上がりがないと、どうしても???という事になってしまいます。今回の曲では後者はありえませんし、カンブルランのCDを所有していませんから余計厄介です。

とはいえフランス人で現代音楽を得意とするシルヴァン・カンブルラン(Sylvain Cambreling)がお国ものをどう演奏してくれるのか興味は尽きませんでした。
結果はカンブルランの面目躍如‼︎



オリヴィエ・メシアン(Olivier Messiaen) / 彼方の閃光(Éclairs sur l’Au-Delà …)
超大編成の響き渡る音の厚み、色彩と煌めきの演奏でとにかく素晴らしかったです。静的美しさ、打楽器管楽器の派手さ、そして鳥達の囀りがこの曲の構成なのですが、それが見事に一体となりました。
ちょっと驚いたのは、あまり目立たない第3パートの意外な煌めきでした。

パート毎の個人的インプレです。
1. 栄光あるキリストの出現 (Apparition du Christ glorieux)
2. 射手座 (La Constellation du Sagittaire)
 この二つのパートで今日のコンサートの素晴らしさは約束されましたね。生き生きとした音の厚みと色彩感、そして煌めきの素晴らしさに圧倒されました。
3. コトドリと結婚の街 (L'Oiseau-lyre et la Ville-fiancée)
 今日一番の驚きです。然程目立たないホモフォニー的パートなのですが、素晴らしいキラキラ感で惹き込まれました。
4. 刻印された選ばれし者 (Les Élus marqués du sceau)
 鳥の声のポリフォニーでカンブルランは殆ど指揮をしませんでしたね。
5. 愛にとどまる (Demeurer dans l'Amour...)
 静的に美しい弦楽緩徐パートで、透明感のある美しさを終始奏でてくれました。このパターンが好きです。
6. 7つのトランペットと7人の天使 (Les Sept Anges aux sept trompettes)
 打楽器と7本のトランペット、ならぬトロンボーン、ホルン、バスーンの曲。管楽器の揃いが心配されたのですが、全くの杞憂。素晴らしい音色でした。
7. そして神はことごとく涙をぬぐい去ってくださる (Et Dieu essuiera toute larme de leurs yeux...)
 鳥が入る穏やかなパートですが、美しさとのバランスが良かったです。
8. 星々と栄光 (Les Étoiles et la Gloire)
 会話の様な展開で特徴的なパートですが、予想よりも抑え気味ながらメリハリある素晴らしい華やかさ。
9. 命の樹にやどる鳥たちの喜び (Plusieurs Oiseaux des arbres de Vie)
 鳥のパートで、カンブルランはタクトを指揮台に置き、指でカウントを提示していました。楽しい鳥達の囀りでした。
10. 神の道 (Le Chemin de l'Invisible)
 衝撃的なパートで、この曲のイメージを象徴していますね。それに応える見事な音の厚みでした。
11. キリスト、楽園の光 (Le Christ, lumière du Paradis)
 パート5の回帰で前のパートの華やかさを美しく静かに納めました。トライアングル、お見事です。



頭の中で鳴っているチョン・ミョンフン/パリ・バスティーユ管を遥かに超える色彩豊かな素晴らしい「彼方の閃光」でした。
管楽器の華やかな読響の実力も発揮され、タクトを下ろしたカンブルランと読響メンバーの満足感も伝わりましたね。
久々最高のコンサートでした。




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2017年1月10日 小泉和裕/都響のブルックナー交響曲第5番 at サントリーホール ★☆

今年のコンサート初めは今日の都響第823回(定期演奏会Bシリーズ)で、サントリーホールです。厳密にはジルベスター・コンサートでしたが、あれは年末年始のお祭りですからw
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小泉さんの指揮は2013年4月21日のチャイコフスキー5番の素晴らしい演奏を聴いて以来です。近年は殆ど聴かなくなったブルックナーですが、マエストロと都響の重厚な音の構成が期待できそうですね。
今回は事前の聴き比べをしないで、G・ヴァント/BPO盤を数回聴いてきました。



ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 WAB105(ノヴァーク版)
 強音パートは重厚さと言うよりも華麗でな響で、この曲らしい迫力の底力が見事でした。
しかし全体としては弱音パートの表情が薄く、変化の乏しさで惹き込まれるモノを感じられませんでした。


[第一楽章]
 まずは気になった序奏の入りはあっさり。提示部の第一主題、第二主題は特徴が薄く感じました。要は弱音パートのディナーミクが弱くフラットです。聴かせ処の対位法の絡みも明確さに欠けます。管楽器主役の第三主題は華やかでした。展開部と再現部も各主題を奏でますが中強音フラットです。

[第二楽章]
 主題と副主題のロンド、副主題の壮麗感も弱いです。でもこの曲独特のピチカートの強さは感じられましたね。

[第三楽章]
 この楽章では少しディナーミクが振られ、スケルツォと第二主題レントラーはやや速めながらそれらしさがありました。トリオでは優美さがちょっと弱かったでしょうか。

[第四楽章]
 主題を並べた序奏が一番良かったかも。第三主題はもちろん豪快に山場を作りましたが、その後のコラールから展開部、再現部はやや長さを感じました。コーダからラストは当然の荘厳さ。もちろん拍手喝采でした!! 



オーディエンスの反応から見ても、指揮者と都響メンバーの反応から見ても充実の演奏。駄耳な私の好みの問題なので仕方がありませんね。f^ ^;
アーノンクールとまでは言いませんが、個人的には何か変化が欲しかったです



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2016年12月14日 ヤクブ・フルシャ/都響のマーラー交響曲第1番「巨人」at サントリーホール ★★☆

いよいよ寒くなってきた六本木へ。どうにか晴れたのは嬉しいですが、寒いですね。
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マーラーというと、このブログでは5番の150CD聴き比べや6,9番と言う事になるのですが、あまり聴かないのが8番と並ぶ1番「巨人 Titan」ですね。(ちなみに好きなのは3番・7番です)
特に好きな演奏(CD)はないので、今回はジンマン/トーンハレ管で数回聴いてきました。

「第821回 定期演奏会Bシリーズ」は指揮者、ソリスト、そして作曲者をチェコ人(生まれ)で揃えましたね。



マーラー:交響曲第1番 ニ長調 《巨人》
 音の厚みと迫力を生かした演奏で楽しませてくれました。薄く暗いパートに欠ける感じがしましたがそれを補ったでしょう。フルシャ(Jakub Hrůša)と都響の息が合った素晴らしい演奏でしたね。

 第一楽章冒頭の下降動機からの序章は穏やかに出ました。チェロからの第一主題、管の似た第二主題は強さを感じる流れ、もう少し牧歌的な感じが欲しかった気もします。展開部では静的暗転の後に明るさが戻り、ラスト山場は華やかさよりも迫力。短い再現部(コーダ?)もその流れからビシッと決まりました。ここで強音パートの良さに気が付きましたね。
 第二楽章は第一楽章引き継ぐような重厚さでスケルツォらしい優美さには欠けるのですが、これもあり。弦のレントラーも同様の美しさがありますね。
 第三楽章、問題の(笑)「グーチョキパーで何作ろう」短調フーガ版です。暗く薄い陰影さは弱く、ティンパニの下降動機の行進曲的印象も薄いです。情感強めのトリオ後の主部回帰も音は厚めで変化を強く掛けました。
 第四楽章、この演奏パターンが生きて激しい序章の後の第一主題は迫力がはまり、続く第二主題は影ある優美さよりも感情こもった展開です。展開部はもちろん激情的、山場は見事。再現部はマーラーらしい各主題や動機が入り乱れる展開ですが、ここがややはっきりしませんでした。見事な終盤の山場から続くコーダ、ここが白眉でした。長いのでダレる事も多々あるのですが、ゾクゾクする様なパワー漲る流れでラストを盛り上げて終了しました。
コンサート向きの曲ですから当然の拍手喝采なのですが、それを上回るモノがありましたね。


ちなみに興味の薄い前半の印象は以下でした。ドヴォルザークの協奏曲だとチェロの印象が強いですよね。
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.53 B.108
 ヴァイオリンのヨゼフ・シュパチェク(Josef Špaček)は確かにヴィルトゥオーゾ性を見せましたが特に個性はかんじませんでしたね。
しかし驚いたのはアンコールのイザイでした。繊細さから野性味のある音色まで聴かせました。彼はコンチェルトよりソロ曲向きですね。


残念ながら曲の構成等は理解していないので、内容はインプレしようがありません。眠さをこらえるのが...(汗)



マーラー1番の一つの楽しいパターンか明瞭に味わえましたね。フルシャの指揮は、パワー系の楽しさでしょうか。そのパワープレーを支えたのは都響の揃いの良い演奏、特に管楽器、なのは違いありません。
これからフルシャ/都響が楽しみですね。
近年の都響の演奏は充実感がありますね。
^^v


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2016年11月25日 ダニエル・ハーディング/パリ管弦楽団のマーラー交響曲第5番 at 東京芸術劇場 ★

昨日の東京は11月の雪で参りましたが、やっと穏やかに晴れましたね。体調は万全とは言いづらいですが、池袋まで行ってきました。
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マーラー5番は今までに150枚のCD聴き比べをしているコンサート・ターゲット曲ですから逃せませんね。
しかし微妙な組合せです。あまり好みの演奏に当たったことがないD.ハーディング(Daniel Harding)と、フランス音楽の方が良いイメージのパリ管(Orchestre de Paris)です。
ハーディングのマーラー5番は2011年6月に新日フィルで聴いていますが、特に頭一つ抜けたものは感じられませんでした。最近で言うなら、今年1月のブリテンの戦争レクイエムは今ひとつ。パリ管音楽監督就任のお披露目ならフランス曲の方が…なんてちょっと思いましたが。
さて結果はいかに…



マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調
 いろいろな意味で予想を超える演奏でした。悪い方は管楽器の揃いの悪さや音の乱れ。興味を惹かれたのはハーディングらしからぬ妙なアゴーギク。
ライヴもCDも数多く聴いている曲ですがコンサートでこれだけ変わったのは初めてでしたね。


 第一楽章のファンファーレはスロー、続く葬送行進曲もスローで不思議なアゴーギクですが重厚ではありません。始めは この辺りがパリ管かなと思う興味深い入りでした。第二主題の展開もいきなりテンポアップでもなく穏やかな変化。
ところが第二楽章。第一主題が速く管楽器の揃いに乱れがあり、第二主題からは妙なアゴーギクと何だか怪しげな管楽器が目立ち、ラスト山場はバタバタ。なんか変だな⁈の第一部です。
実は第三楽章がこの日の白眉w、とにかく妙なアゴーギクを振ります。スケルツォからレントラーへ、そして第2トリオ以降も怪しげで揃いの微妙な管楽器と合わせて目が離せません。近年のマーラー5では一番妙な揺さぶりの第三楽章です。
第四楽章アダージェットは一転極普通。少し音が厚めなくらいでしょうか。こうなると中途半端は面白くありませんw
第五楽章もクセは少なかったのですが演奏は微妙。展開部山場の後の静音パートではまたもや不思議なアゴーギクに怪しげな音。しかし最大の驚きは最後に待っていました。再現部山場からコーダは見事な切れ味大迫力でビシッとまとめ、ラストのアッチェレランドは素晴らしい切れ上がりでフィニッシュしました。
拍手喝采大ブラボーです。この曲はどんなコンサートでもこうなるように出来ていますが、皆さんどう言う意味だったのでしょう。


ちなみに前半のメンデルスゾーンも事前に5CD聴き比べてから行きましたが、普段聴く曲ではないので簡単にw

メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
 ヴァイオリンのジョシュア・ベル(Joshua Bell)の音色の甘さがオケのドイツ風押し出しの良さと不思議なマッチを見せました。穏やかな空気の緩いコンチェルトでしたね。

 第一楽章第一主題は甘い音で驚きました。オケは締りのあるディナーミクなのですが、第二主題もおなじですね。カデンツァはそういうわけでグイグイではありません。
第二楽章主題は緩徐楽章らしさをスローで展開したのでもろに甘美トロトロ。
第三楽章の軽快さは悪くなかったですね。




とにかく摩訶不思議なハーディングのマーラー5番。5年前の同曲演奏とは別人の楽風です。怪しげな管楽器で期待はずれのパリ管ですが、変な演奏で余計面白かったかもw
まともじゃないのは確かですが、楽しんじゃいました。



テーマ : クラシック
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2016年11月19日 大野和士/都響 の シェーンベルクとフォーレ「ペレアスとメリザンド」、デュティユー「夢の樹」 at サントリーホール ★☆

晩秋の六本木。今朝降っていた雨もなんとか上がり、寒さも弱く助かりました。カラヤン広場はクリスマス🎄
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都響第817回定期B全三曲は、二曲は同題名の作曲者違い、また二曲では美しいフランス楽曲と構成も考えらていますね。好きな曲なので事前に各曲のCD聴き比べもして来ました。

 ・フォーレ「ペレアスとメリザンド」: 3CDs
 ・デュティユー「夢の樹」: 2CDs
 ・シェーンベルク「ペレアスとメリザンド」: 4CDs

フランス人のフォーレとデュティユーは繊細に幽幻に、そしてシェーンベルクはそこに濃厚さをバランスした演奏が好みですね。
さて、期待した演奏が楽しめたでしょうか。



■ フォーレ:組曲《ペレアスとメリザンド》 op.80
 美しい曲ですが、幽玄さではなくドイツ風な重厚さを強く感じました。でも透明感を感じられる流れは良かったですね。
『前奏曲』メリザンドの主題は大きな波の様なディナーミクで重厚、ゴローを表すホルンは控えめでしたね。
『糸を紡ぐ女』は軽妙で、弦の細かいトリルとオーボエのコントラストが効いています。透明感ある美しさでした。
『シシリエンヌ』は泉で指輪を弄ぶメリザンド、甘美を抑えサロン音楽を避けたクールさでした。
『メリザンドの死』は悲しみの美しい葬送 ですが、ここでも大きなディナーミクです。
『メリザンドの歌』がカットされたヴァージョンでしたね。ソプラノの紹介が案内になかったので皆んなわかってたと思います。演奏時間の問題も含めて予想範囲でしょう。


■ デュティユー:ヴァイオリン協奏曲《夢の樹》
 素晴らしいのですが、聴き疲れしましたね。デュティユーというよりヴァレーズ⁈w
4部+3間奏曲ですが、全体を流れる音色はヴィルトゥオーゾでした。vnの庄司紗矢香さんは予想してはいたものの暖色系からキレキレのシャカリキ演奏。ハイテクを見せつけました。例えばデュメイの様に、何気にハイテクがこの曲に合っている様な...
オケは鍵盤打楽器系を揃えてその煌めきを、と思いきやそれが埋もれるほどのメリハリと切れ味の強烈さです。
おおよそ繊細かつ幽幻な美しさとは正反対でしたねぇ。


■ シェーンベルク:交響詩《ペレアスとメリザンド》op.5
 全体を通して強音で押し切った感じでした。濃厚さの中にも感じられる神経質な良さはありませんでしたね。
三人のライトモティーフを用いた典型的な標題音楽、原作通りの展開を四部構成で楽しめますね。
『第一部』森に入るゴローの暗さは重厚、メリザンドのテーマも美しいのですが濃い目でゴローのテーマは堂々と鳴ります。運命のモティーフが響き、現れるペレアスのテーマにも明るさは弱いですね。「愛に目覚めたメリザンド」は情熱的で、流れの緩急が薄いです。
『第二部』スケルツォからメリザンドが泉で指輪を遊ぶシーンでも軽快感は薄く、逆にゴローの疑念を表すコントラバスが控え目です。その後の美しいビオラとチェロの短い旋律は濃厚に鳴り「城の塔」の二人のシーンも太め。詰め寄るゴローとペレアスのシーンは当然強いです。
『第三部』の「愛に目覚めたメリザンド」も本来の緩徐的流れは弱く、既にここから二人の感情シーンを濃厚に表しています。訪れるペレアスの死は炸裂的。
『第四部』はメリザンド憔悴とゴローの激情とのコントラストがポイントですが、メリザンドは暑苦しいですね。もっともっと沈んで欲しかったです。メリザンドが死を迎えた後、最後のpart11.Breitがこの曲を総括するように表情変化の富んだ演奏で終わりました。



今日のコンサートではォーレが一番かったでしょうか。
事前の予想では重厚さかと思いましたが、全体に派手で強烈。緩急の緩・閑・間の幽玄さが薄い気がしました。その辺りが好みの分かれ目になりましたね。都響の演奏の良さは味わえたので、ちょっと残念。
それともまたもや駄耳の証明かなw



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2016年9月20日 インバル/都響 のモーツァルト・ヴァイオリン協奏曲第3番、ショスタコーヴィチ交響曲第8番 at サントリーホール ★★

台風16号と一緒に六本木へw
でも帰り道はけっこう雨風おさまっていましたね。
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インバル80歳記念/都響デビュー25周年記念の第815回定期演奏会Bですが、微妙な組合せになりました。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
 事前にクレーメルとムターで聴き比べしてきました。
ディナーミクを効かせながらも瀟洒洒脱なインバル/都響の演奏に、繊細かつ表情のあるオーギュスタン・デュメイのvn。デュメイはカデンツァでその鳴りの良い音を聴かせてくれましたね。

普段はまず聴かない古典のモーツァルトですが、胃もたれのしない古典らしい演奏ではなかったでしょうか。特徴的には薄かったのかな。
気になったのは、デュメイのヴィブラートが強かった事でしょう。


ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ハ短調 op.65
 こちらも事前にコンドラシンとゲルギエフで聴き比べてきました。
第一楽章の序章から各主題は迫力抑え目で透明感と哀しみを感じました。展開部での静から激の変化では地響きのごとくの迫力が見事、そして静的にチェンジする再現部の流れの中の一筋の光明は弱く暗く。第二楽章のショスタコらしい和声は、切れ味と素晴らしい迫力が制しました。
第三楽章は躍動感溢れるリズムが見事でしたね。第四楽章の暗い流れから、最終楽章はコントラストを生かしてラストを何かを残すかの様に静かに納めました。

後半三楽章だけでなく、インバルは第一第二楽章もアタッカで繋げましたね。
個人的には第二、第三楽章の素晴らしさを買いますが、第一楽章の再現部や第四楽章の暗さに一工夫欲しかった気がします。

・・・・・

ショスタコーヴィチの8番は全体としてかなり良かったですよね。個人的には暗くスローなパートの色付けが明確ななら★★★でした。
都響の演奏は二曲とも冴えていました。インバルはマーラーよりもショスタコーヴィチの方が好きかもw



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2016年7月25日 アラン・ギルバート/都響 のマーラー交響曲第5番 at サントリーホール ★★★


今日(都響定期B)はコンサートでよく聴きに行く曲No.1のマーラーの第5番です。前回は一ヶ月前のカンブルラン/読響、会場は同じサントリーホールでした。
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このコンサートを前にマーラー5番のCDを10枚聴き比べ(Total:150CD)してきましたが、実はアラン・ギルバートはまだ録音を残していません。(アダージェットのみあり)
ギルバートは特別マーラー振りというわけではありませんね。でも特別な感じがするのは現ニューヨークフィル(NYP)常任指揮者だからでしょう。ちなみに手兵NYPとのマーラー5番はニコニコ動画で見ることができます。(*下記インプレあり) 母親で第一ヴァイオリンの建部洋子さんも映りますね。
実はこれでギルバートの方向性はわかったと思いましたが...

マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調
 cbが刻むリズムを生かした特徴的な葬送行進曲、迫力と情熱漲る第二主題、出し入れを効かせた第一楽章。第二楽章も感情迸るダイナミックさと弱音スローの対比が見事な演奏でした。
第三楽章は速めでリズミカルなスケルツォとまさにワルツのレントラー、第2トリオ以降もスピード感に情熱溢れる強音パートとスローな静音パートのコントラストが飽きさせませんでしたね。hrの弱点は目を瞑りますw
第四楽章は速めでアゴーギクとディナーミクの強いダイナミックさ。珍しいアダージェットです。
最終楽章も速め、一二主題を力感強く絡めながら登ります。中間部とラストの山場でパワーを集結させ、最後はハイスピードで迫力のコーダから見事なアッチェレランドで締めくくりました。
・・・・・
事前に聴いたNYPとのライヴ(下記)からの変化が凄い。真面目な指揮者と手堅いオケの正統派マーラー5番かと思ったら、コントラストの強い爆裂 感情溢れる素晴らしい演奏でした。
コンサートならではの漲る情熱が味わえ、近年のマラ5では最高でしょう。


こういうコンサートの後は気持ち良く帰途につけますね。
ただ各楽章ともメリハリ強いコンサート向きな演奏だったのは確かで、録音で聴いたらどうなのかは気になる処です。


[P.S.]
*ギルバート/NYP (ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、マーラーフェス2011年5月23日)
緩やかな第一楽章葬送行進曲、キレある第二主題の第一楽章。第二楽章も重厚さよりもキレとスマートさ。第三楽章は牧歌調のスケルツォと美しいレントラー、第2トリオ以降も正統派の流れです。第四楽章アダージェットは透明感高く、でも甘美さは適度な流れです。コーダは力が入り過ぎw 最終楽章は両主題を気持ち良く折り重ねながら上り、ラスト山場はパワーを振りコーダでは流石NYPの迫力を見せます。
(今回のコンサートも弦のボウイング付けはNYP/Gilbertを使っているとの事)
・・・・・
微細微妙なアゴーギクはあるものの、演奏精度の高い生真面目正統派なマラ5です。
その2年前の北ドイツ放送交響楽団(NDR Sinfonieorchester)との5番はYouTubeに細切れUPされています。





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2016年7月14日 マイスター/読響 の マーラー交響曲第6番 at サントリーホール ★★

暑さも増しての梅雨の中、グッタリしますがコンサートホールは環境が良いので嬉しいですね。
今日はひどい夕立をなんとかかわして、サントリーホールでした。
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さて、マーラーの交響曲第6番「悲劇的」ですが、コンサートでよく行きます。激情的な演奏、クールな演奏、「悲劇的」に関しては両者好演が存在するので楽しみですね。今回は激情の代表、カラヤンのシャンゼリゼ劇場のライヴCDを聴いてから来ました。
2017年度から読響の首席客演指揮となるコルネリウス・マイスター(Cornelius Meister)はどのように振ってくれたでしょうか。

<マーラー 交響曲 第6番>
 第一楽章、提示部の第一主題は抑えめ、特徴的なのは第二主題の華やかさでした。これが全体を表していたでしょう。展開部では緩やかですが再現部では激しさ回帰はなくスピード感でした。
第二楽章はアンダンテを採用、甘美な美しさから音の厚みを増し山場へつなげました。第三楽章スケルツォ。アンダンテを挟んだ事で 第一楽章変奏の呪縛から逃れ、激しさ重厚さを排してスケルツォらしさを表現しました。(マーラーの指示、重々しく、とは異なりますが)
第四楽章の序章は静ですが暗さは抑えられ、提示部でも第二主題が出ると華やかさがはじけます。展開部も同様で重厚さや激情は抑え気味で進み、ハンマーは二発。再現部はモットー和音からスロー、テンポアップはリズミカルでしたが山場は暴れる様な迫力も見せながらコーダから暗転、ラストの一撃。ピチカートは小さく納めました。

マイスターの指揮はスマートですね。楽章間は長く取り、タクトを下ろすだけで起立正面正視、一息つく様な休む姿勢を見せません。
オーディエンスもそれに応えて最後は両手が降りきるまでフラブラはありませんでした。
・・・・・

第二主題の華やかさが印象的で、美しさやスピード感のマーラー第6番でした。マイスターの考えが伝わり、読響もそれに応えましたね。主席客演指揮者就任が楽しみです。
ただ、この曲は個人的に重厚激情的な疲れるパターンが好きなのでw



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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