ブゾーニの Orchestral Works (Vol.1 & 2) を聴く

フェルッチョ・ブゾーニ(Ferruccio Busoni, 1866/4/1 - 1924/7/27) はイタリア生まれのドイツの音楽家ですね。
個人的には何と言ってもピアノのヴィルトゥオーゾでありピアノの難曲の作編曲者としてのブゾーニです。
バッハの曲を難曲にしたりして有名ですが、今までも数回紹介していると思います。ロマン派・新古典主義の様な和声から、完全な無調の現代音楽ではありませんが調性の薄い楽曲まで幅広く網羅しているのも時代の背景を感じますね。

さてここでは管弦楽曲を二枚紹介します。まさに従来和声から現代音楽までカヴァーする、楽しめるアルバムです。

『Orchestral Works』
□Orchestral suite no. 2 'Geharnischte Suite', Op. 34a (1895-99)
 四楽章からなる、新古典派の楽曲です。スピード感のある明瞭な管弦楽ですね。悪くはありませんが、英国音楽の香りがします。大編成オケに向くでしょうね。個人的興味は薄いですが。
□Berceuse elegiaque, Op. 42
 8分弱の単一楽章曲です。亡くなった母への思いから作られていますが、幻想的な楽曲です。調性内の音楽ですが、上の楽曲とは正反対の鬱的陰性な音楽です。現代音楽への階段にある様な気配を感じます。とても面白いです。
□Concertino for clarinet and small orchestra, Op. 48 (1918)
 四楽章のクラリネット協奏曲ですね。ブゾーニらしくクラのパートは技巧系です。楽曲自体は調性内とはいえ、古典的な主題の繰り返しのパターンからは逃れ始めていて古臭さは感じません。半音階が多用されているのも特徴的で、表情豊かな美しい楽曲ですね。
□Sarabande and cortege, Op. 51 (1919)
 二楽章の調性の薄い楽曲です。時代とともに徐々に調性感が無くなって来ているのが明白ですね。Sarabandeは、基本スローな流れも明瞭な優美な楽曲です。一方Cortegeは、ギャロップの様なリズムですが陰的でfパートの少ない不思議な流れです。Op.34aとの対比を感じ、とても今的です。
□Tanzwalzer, Op. 53 (1921)
 五楽章ですが、最大でも4分ほどの小曲のセットです。明確な古典的主題が復活し、調性感が戻って来ているのが不思議な感じですね。旧態然とした楽曲で、なぜ?的流れです。




『Orchestral Works Vol.2』
□Lustspielouverture, Op. 38 (1904)
 いかにもオペラの前奏曲らしい楽曲です。1897年に作曲されましたが、1904年に短縮されて見直されてた版になります。とても"らしく"て楽しいです。ぜんぜん悪くありません、ありですね。
□Indianische Fantasie, Op. 44 (1913-14)
 一楽章形式で23分を超えるピアノ協奏曲です。このCDのメインですね。当然ながらピアノパートは超絶的な技巧曲でブゾーニらしさ全開、カデンツァもたっぷり盛込まれています。曲調は各所にドヴォルジャーク・他の様な調性和声が現れたりする中、調性の極端に薄いパートや陰的な流れが支配して、いかにもこの時代のブゾーニのエンターテイメントが楽しめます。コンサートで聴きたいですね。
ピアノは Nelson Goerner になります。
□Indianisches Tagebuch, Book II: Gesang vom Reigen der Geister, "Elegie No. 4", Op. 47 (1915)
 「弦楽と6つの管楽器、そして1つのドラムの為の練習曲」として作られた楽曲です。調性から逸脱する事はありませんが、微妙な和声の中に緊張感があります。
□Die Brautwahl, Op. 45 (1912)
 オペラ「花嫁選び」からの管弦楽版組曲になります。声楽パートはありませんが、華やかな管弦楽曲です。もちろん調性があるので普通?に楽しめます。ストーリーを知らないと面白くないのは標題音楽ですから当然なので、ググって聴きましょうw



演奏は二枚ともに、ヤルヴィ父(Neeme Jarvi) 指揮の BBC管 になります。
難しく考えずに、とても楽しいお薦めのCDsです。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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