サッリネンのオペラ:クレルヴォKULLERVOを聴く

フィンランドの叙事詩「カレワラ(Kalevala)」を元にしたサッリネン(Aulis Sallinen、1935/4/9 - )の『クレルヴォ(KULLERVO)』です。前回は歌曲の Dialogue(対話) を紹介したので、今回は代表作のオペラですね。
今年2014年に再発売になったので、久しぶりに引っ張り出して聴いてみました。CD3枚で2時間半を越える大作です。

[ストーリー]
幼くして一人残されて一家殺害されたカレルヴォ[Matti Salminen]の息子クレルヴォ[ヒュンニネン Jorma Hynninen]は、引き取られた先の仇敵ウンタモ[Juha Kotilainen]への復習を誓います。クレルヴォは鍛冶屋に出されますが、父の形見のナイフを鍛冶屋の妻[Anna-Lisa Jakobsson]が持たせたパンに仕込まれた石で折ってしまいます。クレルヴォは口論の末、そのナイフで鍛冶屋の妻を殺します。
クレルヴォの幼なじみのキンモ[Jorma Silvasti]は、奇跡的に生き延びていた父カレルヴォと母[Eeva-Liisa Saarinen]を見つけ出し、再開させる手立てを探ります。そんなある日クレルヴォは、父カレルヴォと母[Eeva-Liisa Saarinen]の家にたどり着き、そこで両親が生きていた事を知ってしまいます。
夢で妹のアイニッキ[Satu Vihavainen]が行方不明と聞かされたクレルヴォは、ウンタモの家を焼き復讐を果たそうと決心します。ウンタモの家へ向かう途中、キンモから復習をやめる事、そして両親と妹の死を知らされます。怒りに燃えるクレルヴォはウンタモ一家を殺害します。
クレルヴォはキンモに会いますが、急ぎすぎた事とその存在が罪との言葉を受け、自ら燃え盛る火に身を投じます。

歌詞はフィンランド語ですが、英訳が対訳で付いていますから大丈夫。楽曲に調性感の薄さは感じません。キリストが持ち出されている事もあり、コーラスは教会音楽的でもあります。
前半山場は鍛冶屋の妻とクレルヴォの対話です。ヒュンニネンのバリトンとヤコブソンのメゾソプラノの対比は、少々クールでしょうか。ナイフに刺される前に「Slave! Slave!」叫ぶのですが、もっと強烈な方が良いかなとも思います。でも、狂気がありながらクールさがこの作品のポイントかもしれませんね。
中盤でのクレルヴォと家族の出会いも、人殺しの息子クレルヴォとの対話が狂気の世界の歌詞ほどは激しくなく、同じ様な展開です。
エピローグは深遠で特徴的です。

フィンランドの音楽家はシベリウスを始め、以前紹介したクラミらも「カレワラ」をモチーフにしている事が多々あります。シベリウスのクレルヴォ交響曲のストーリーとは展開が少し違いますね。

再発のジャケットはオリジナルを小さくはめ込んだ様になっています。でも、ヒュンニネン演じるクレルヴォのアップが全面にある方が良いと思いますね。

演奏はセーデルブロム(Ulf Söderblom)指揮、フィンランド国立歌劇場(Finnish National Opera O)になります。



ちなみに旧盤はこちら




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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