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ラウタヴァーラを FINLANDIAレーヴェル Meet the composer で聴く

現在のフィンランドを代表する現代音楽家 エイノユハニ・ラウタヴァーラ(Einojuhani Rautavaara 1928/10/9 - )を聴くにはちょうど良い企画物のCDになりますね。少々古いのですが。
以前も紹介しましたが、FINLANDIAレーヴェルでは "Meet the composer" と称して北欧の音楽家の作品をCD2枚に納めて紹介していました。これもその一枚ですね。
(国内版では「フィンランド作曲家の個展シリーズ」全8点で展開されました)
若い頃にメリカントに師事していますね。楽風はセリー主義から展開してる典型的な現代音楽家ですが、北欧のそれらしく旋律を残した世界と無調のバランスがとても素晴らしいです。

◇Cantus Arcticus Op.61は、代表曲の一つでしょう。テープの鳥の鳴き声とのアンサンブルで、シベリウスを思わせますが処々に調性をこえる和声が展開されます。北欧らしさを音楽で描くとこんな感じかもしれません。個人的にはちょっと感動的に聴こえてしまいます。
◇Angel of Dusk は、表題に天使が付くセリー主義後の作品ですね。透明感のある弦楽の主題の中、管楽器が無調の調べを対位法的に縦走し、その緊張感が良いです。メインのコントラバスの無調の演奏も楽しいですね。この曲は無調です。セーゲルスタム指揮フィンランド放送響の演奏も素晴らしいです。
◇String Quartet No.2 は1958年作品で、セリエルになります。従って新ウィーン学派からの展開の様な感じを受けるのは事実ですが、その中に存在する旋律の美しさが際立ちますね。清廉な音色を感じます。
◇Cantos 1-3 は弦楽合奏曲です。1960年に作られたCanto1, Canto2 と、1972年に作られたCanto3で大きく楽風が異なります。前者は弦楽四重奏第2番と同じく十二音技法からの展開曲で、それと似た楽風。後者は調性の自由さを残しながらより自由な空間を作っています。この後の三曲も弦楽合奏曲になりますね。
◇Epitaph for Bela Bartok(1955/86に弦楽曲化) からは、ハンガリー音楽家三部作と行っても良い弦楽合奏曲になります。オマージュ(Hommage) が二曲でコダーイ(1982)とリスト(1989)にたいする礼賛です。いわれが多いのがHommage a Zoltan Kodalyで、文字とコードと動機の関係が知られていますね。殊更それを聞き分ける必要は無いと思いますが、演奏時間も他の二曲を合わせたより更に長く充実した楽曲ですね。
"バルトーク"は1900年代後半作品らしい雄大な弦楽曲、"コダーイ"は繊細さと刺激の無調曲、"リスト"は重厚さです。
◇A Requiem in Our Time は四楽章の初期作品です。まだセリエルに達する前の新古典主義作品になります。いかにも習作的な軽い音楽と言う感じですね。自然さよりも構成感が強く、いろいろやっています。
◇Sonetto(1969)は、ピアノとクラリネットの重奏曲です。会話の様で、現代音楽的にはとても構成し易いですね。聴き易くて楽しい小曲です。

実は交響曲とオペラが素晴らしいんですよね。そもそも知名度が上がったのも交響曲第7番でしたからね。また今度。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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