ルガンスキー(pf)の プロコフィエフ : ピアノ協奏曲 第3番 / アルゲリッチ盤と比べて聴く

久しぶりのピアノ曲。ルガンスキー(Nikolai Lugansky)は好きなピアニストですね。このCDにはグリーグも入っているので先にそちらから。
エドヴァルド・グリーグ(Edvard Hagerup Grieg、1843/6/15 - 1907/9/4)の超有名曲になるPiano Concerto in A ninor, Op.16ですが、普段はまず聴かない楽曲ですね。(笑)
ロマン派バリバリで、形式に縛られすぎて 当たり前に窮屈です。その重厚さが冴えを見せるのはコンサートで、メインの交響曲の前に聴く一曲目といった対象ですね。
ちなみにルガンスキーは例によって音離れの良いクールな演奏で、殊更ヴィルトゥオーゾ的演奏を見せびらかす事はありませんね。
ケント・ナガノ指揮、ベルリン・ドイツ交響楽団の演奏は重厚にして切れ味ある悪くない演奏だと思いますが、なにせ普段聴かないので比較できませんから、この演奏が好みかどうかもわかりませんw

さて本命です。
セルゲイ・プロコフィエフ(Сергей Сергеевич Прокофьев :Sergei Sergeevich Prokofiev、1891/4/23 - 1953/3/5)は所謂無調の現代音楽家ではありませんが、特徴的な楽風と晩年の作風は前進的で良いでよすね。
この曲の原型は日本滞在時に作られたという曰く付きの Piano Concerto no.3 in C major, Op.26 、こちらは好きな楽曲です。
やや速めの展開でスタートする第一楽章で、ルガンスキーのピアノもffでもオケとの流れも良くて、ディナーミク・アゴーギク共にバランスの良い演奏です。第二楽章の微妙な調性感のAndantionも超絶的なパートを含めてクールに弾くのは良い感じです。第三楽章はピアノが引っ張るように展開し、ルガンスキーの演奏もヴォルテージが上がり気味。それでもプロコフィエフですから、アゴーギクの変化は強のですが、演奏全体がとても冷静に対応します。

この曲だと誰でもが浮かぶアルゲリッチ/アバドの古い録音でしょう。アルゲリッチの戦闘的な演奏は、このアンジュレーションの強い楽曲にピッタリです。
でも、時代は変わったので現代的にクールにしたら こんな演奏ではないでしょうか。素晴らしいです。



と言う訳で、アルゲチッチ(Martha Argerich)の二枚と比べてみましょう。
まずはアバドBPOとの'67年DG盤です。これほどの盤になるとみんな知っているわけですが、全編通してアルゲリッチの陰影の深い表現力と爆裂するピアノが楽しめます。それに互して表情豊かに、かつ強烈にドライブするアバドBPOのセットです。
ディナーミクの彫りの深さは格別です。超絶パートのピアノの音立ちの良さは凄いとしか言えません。個人的には今ひとつの第一楽章でさえ唸ります。ヴィルトゥオーゾ系ピアニストとオケの共演目線で見たら、これ以上のものが出てくるのか不思議なくらいですよね。
まぁ今更の後出しじゃんけんみたいなものですが、いつまでも"これ"が最高でもないかな...と。



もう一枚は元夫婦のデュトワとの'97年EMI盤ですね。こちらの方が録音も良くなって、この楽曲のもつ雰囲気は良く伝わりますね。それはデュトワ/モントリオール響の持つキャラクターかもしれません。録音の問題かもしれませんが(pfのゲインが低い感じかなぁ)、豪腕アルゲリッチのパワーも爆裂爆走にはならずに押さえ気味?に感じます。ラストのコーダも尻切れ気味ですしね。
静音パートでやや間延び感があるものの美しいプロコフィエフのピアノコンチェルトNo.3ですが、これならルガンスキー盤の方が良いでしょう。



このGW中に行われているLFJにアルゲリッチ(&仲間)とクレーメルが出る事になったのですが、チケットを買い逃したのが痛恨のミスです。T_T

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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