ベルク Alban Berg のヴァイオリン協奏曲 聴き比べ

シェーンベルク、ヴェーベルンと聴いてくればアルバン・ベルク(Alban Maria Johannes Berg, 1885/2/9 - 1935/12/24)も聴き直しましょう。
好きな楽曲、ベルク最後の作品であるバイオリン協奏曲(1935年) 今回は5CDです。この曲はコンサートでも演奏される機会があり、Luluと並び有名でしょう。そのLuluが未完に終わったのも途中で本曲を作曲したからと言うのも面白いです。マノン・グロピウスの為の「ある天使の思い出に」に関する件はググって下さい。(笑)

十二音技法の作品でも演奏者によっていかに違うかを感じますね。演奏者の捉え方で人の心に響かせるものが大きく変わります。
(ストラヴィンスキーの作品なども本人の指揮はとても平坦ですね)

◇チョン・キョン=ファのヴァイオリンです。
 まずは所有していたのに記憶が薄い Solti指揮, Chicago SO, [vn] Kyung Wha Chung による演奏を先に聴いてみます。この盤では、チョン・キョン=ファも幽玄な中に明瞭な旋律を見せて調性感を漂わせていますが、全体的にフラットに感じます。ヴァイオリンは静的 オケは控えめ音数少なめな演奏です。表情を押し殺す様な気配ですね。それもありかもしれませんが。




◇ブーレーズ盤、ズーカーマンのヴァイオリンです。
 こちらの方が、ヴァイオリンとオケのマッチングが良くこの曲の優麗さ流れの良さを感じられます。適度な揺さぶり(アゴーギクやディナーミクという感じとはひと味違う)が心地よさを感じます。この演奏は素直にヴァイオリン協奏曲として名曲と感じられますね。この盤での記憶が残っているからかもしれません。
編成はBoulez指揮, BBC SO, [vn] Pinchas Zukerman ですね。新ウィーン学派に関してはブーレーズの演奏が素晴らしいと思います。




◇ムターのヴァイオリンです。
 情感豊な演奏です。アゴーギクとディナーミクを強くかけています。激情的でベルクの世界というよりも、ムターとCSOの迫力の世界です。第二楽章への入りなど震撼します。コンサート向きですね。 Levine指揮, Chicago SO, [vn] Anne-Sophie Mutter です。




◇イザベル・ファウストのヴァイオリンです。
 ファウストの野性的に走るヴァイオリンにオケが絡み合い、暖色系で弱音のアゴーギクが少ない演奏です。もう少し弱音を薄く切れる様に使ってくれると嬉しい気がします。ファウストのヴァイオリンにはある種の凶暴性を感じますね。 演奏はAbbado指揮, Orchestra Mozart, [vn] Isabelle Faust になります。




◇ダニエル・ホープのヴァイオリンです。
 特徴がやや薄めな展開の気がします。ホープのヴァイオリンがそう言った傾向がある気がしますが、いかがでしょうか。その分 音楽を中心に聴く事が出来るかもしれません。全体的にはファウストの盤に近い感じで、凶暴性の牙を抜いた感じですね。Paul Watkins指揮, BBC SO, [vn] Daniel Hope の演奏です。



新ウィーン学派の三人が十二音技法を確立する前後の音楽は、それを聴いても感情や気分の高揚もわかない絶対音楽の極み?の様に思いました。無調・十二音技法と進んできたベルクが最後に書いた曲に調性感があるのは現在の現代音楽に見られる"自由な調性/多様性"といった世界の先見だったのでしょうか。これが最後の作品と言うのが残念ですね。
クレーメルやツェートマイアーのvnも最高ですから、また聴きたいと思います。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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