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ストラヴィンスキー(Stravinsky) の『火の鳥, Firebird』聴き較べ:ゲルギエフ、ドラティ、サロネン、ブーレーズ、ストラヴィンスキー

誰もが一度は興味を持つ作曲家ストラビンスキー、”春祭”・"ペトルーシュカ"、そして"火の鳥"が三大バレエ曲がお約束ですね。
”火の鳥”を聴く時は、オペラ同様でストーリーの展開を知っておかないと面白さは半減です。そうなると当然、全曲盤と言う事になるわけですが、今や全曲版が普通になりましたよね。

演奏もバンダ(演奏者の追加)が入り大掛かりですが、曲としてそれが発揮されるのは終盤なんですよね。
前半は”火の鳥の嘆願” 後半は”火の鳥の子守唄”、その緩徐パートの前後、それをどう華やかに盛り立てるか? その辺りがポイントになるでしょうか。次週4/7(土)のインバル&都響の”火の鳥”の前哨戦?で一通り聴き直してみました。



ゲルギエフ
マリインスキー(キーロフ)劇場管弦楽団

 いかにもゲルギエフらしく幻想的に、火の鳥とイワン王子のシーンを奏でる。”火の鳥の嘆願”は秀逸ですね。
”カリヨン....”以降の後半は華々しい楽曲となるのも良いです。もちろんその後半の盛り上がりはストラヴィンスキーらしい仕上がりでまとめます。”火の鳥の子守唄”を最高の端麗さで仕上げると、この曲らしいバンダも加わった大編成らしい迫力に。まさに圧倒されます。お見事!



ドラティ
ロンドンSO

 優美なる”火の鳥”。個人的に好きな盤です。華やかで暖かい演奏。しなやかと言うよりもリズムに乗って と言う感じ。その前半部分がドラティの素晴らしさでしょうか。この演奏がお気に入りなのは、もちろん前半部分が有るからですね。後半も素晴らしいドラスティックな終焉です。
デトロイト響盤もありますが、ロンドン響盤は入手難でしょうか? 例によってすぐに再発シリーズに入ると思いますが。



サロネン
フィルハーモニアO

 エサ・ペッカ・サロネンのストラヴィンスキーは、”春の祭典”、 ”ペトルーシュカ” が共に素晴らしいのですが、この”火の鳥”は今ひとつ。それはやっぱり前半部分の冴えが見られないからでしょうか? 輝くものがない火の鳥とイワン王子のシーンはバレエが無いと辛いかも。
しかし"王女たちのロンド"の美しさクールに美しく、全編通してそのクールさがサロネンらしさでしょう。



ブーレーズ
ニューヨークPO

 ブーレーズの旧盤になるのかな。これかドラティが良いですね。切れ味鋭いブーレーズの火の鳥。ブーレーズの解釈が生きて、火の鳥とイワン王子のシーンの表現は妖艶にして美しいです。テンポの揺らしも強く、カスチェイの登場からは息をつかせない展開です。管楽器と打楽器の張りつめた気配が緊張感を生んでいますね。流麗なる火の鳥の子守唄、迎えるエンディングは音の洪水と言うより大海の水の様。他のコンダクターの様に渾身の大音響での勝負には出ず、美しくまとめます。そのバランスがブーレーズでしょうか。
(シカゴSOとのDG盤も完成度が高いですね)



ストラヴィンスキー
コロンビアSO

(本人指揮による代表作品集です)

 最後は作曲者ご本人の指揮による”火の鳥”を。なんとも淡白な演奏。多分 譜面通り、って事なのでしょうか。どう解釈するか、そういう問題ではなく作曲した楽譜通りなんですよね、きっと。面白いか否かは、聴く人それぞれで何とも言えないのですが、ストラヴィンスキーっぽくないのが笑えるかもしれません。そんな感じですね。



さてさて4/7(土)のインバル/都響の”火の鳥”はどうでしょうかね。管楽器が大きなパートを担うので少々不安がありますが、期待しています。バンダが入ると聞いているので、少なくともエンディングの迫力は味わえるでしょう。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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