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【追悼】ペーテル・エトヴェシュ(Peter Eötvös)の協奏曲集『Concertos』


Concertos
(Peter Eötvös, 1944/1/2 - 2024/3/24)
好きな前衛現代音楽家で指揮者のエトヴェシュ氏が故郷ハンガリーで逝去されました。(享年:80)

R.I.P. maestro Eötvös

追悼インプレは協奏曲集、本人作品を本人指揮で。

演奏は以下
[指揮] Péter Eötvös
[オケ] Gothenburg Symphony Orchestra (1, 3), BBC Symphony Orchestra (2)
[ソロ] Akiko Suwanai (1, vn), Richard Hosford, John Bradbury (2, cl), Pierre-Laurent Aimard (3, pf)





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1. Seven (2006, rev. 2007) Memorial for the Columbia Astronauts for violin and orchestra
part 1は短い(1'-5')カデンツァが四つ、そしてメインのpart 2と言う組合せです。諏訪内晶子さんのvnなので予想はつきやすいかもしれません。(カデンツァですがオケも絡みます)
カデンツァ#1は鋭く切れそうな高音のvnとグリッサンド、#2は幽幻なvnと緊張感あるオケ、#3はグリッサンドとキレキレのトリル・トレモロのvnに激しく暴れるオケ、#4は反復変奏の強いvnと緊迫したオケとの対峙です。part 1.でこの時代のエトヴェシュの楽風が見えそうです。
part 2は同一線上にあって長い#5的で、調性感を残しながら激しい出し入れと幽幻さのコントラストです。
全体的に新古典主義的と言っても良いかもしれません。コンサート受けしますね。


2. Levitation (2007) for two clarinets, string orchestra and accordion
二つのクラリネットと弦楽奏にアコーディオンの楽曲(5 パート)です。
楽風は1.と同じです。ここでも緊張感ある中に激しさと幽幻さを聴かせます。clは上昇下降旋律を激しく吹いたり、反復変奏であったり、トリル・トレモロで交錯したり、美しい緩徐パートだったり、と表情は豊かです。
アコーディオンは上手く使われている感じですが、二つのclがもう少し明瞭な絡みだとより面白かったのではないかと… (生意気な事を言ってしまいました)


3. CAP-KO (2007) dedicated to Béla Bartók, Concerto for Acoustic Piano, Keyboard and Orchestra
五楽章のピアノ協奏曲です。個人的にはエトヴェシュと言うとこの曲が浮かびます。以前にもインプレしていて、それもpfはピエール=ローラン・エマールでしたが今回の方が良いですね。
上の二曲よりも旋律感はやや低めでポリフォニー構成が強く混沌イメージがあります。打楽器が上手く使われて、その中に縦横無尽で激しい打鍵のエマールがいます。この激しさと幽幻さはエマールにピッタリの楽曲に聴こえます。暴れますよw
二・三楽章のpfは凄いです。ピアノは打楽器だ!! って言う感じでしょう。爆裂ピアノ協奏曲です
確かにバルトークのピアノ曲を思わせるかもしれません。それをもっと激烈にした感じです。ウストヴォーリスカヤの方が近い?!

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  第三楽章です



出し入れの激しさと幽幻さの楽曲が並びました。スコアに調性があるのではないかと思わせる調性感と明瞭な旋律構成です。

特殊奏法や無調混沌は無く、前衛系現代音楽嫌悪症の方でも十分に鑑賞出来る今の時代のクラシック音楽でしょう。コンサートでも受けると思います。



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