「Santtu Conducts Mahler」サントゥ=マティアス・ロウヴァリ/フィルハーモニア管のマーラー 第2番 "復活"
Mahler Symphony No.2
"Resurrection"
(Philharmonia Orchestra, Santtu-Matias Rouvali: cond.)
"Resurrection"
(Philharmonia Orchestra, Santtu-Matias Rouvali: cond.)
今ちょっと気になるフィンランド人指揮者ロウヴァリ。フィルハーモニア管弦楽団の首席指揮者に就任した2021-22シーズン(2022-6/8)のマーラー交響曲第2番です。
Signum Recordsより "Santtu Conducts" シリーズ?の第二弾としてCD化されました。
実は本コンサート後に"BBC Radio3"からの配信がありインプレを残してあります。勿論CD化にあたってはマスタリングやミキシングでより作り込んでいると思われますが、さて結果は。
歌手陣はマリ・エリクスモーン(Mari Eriksmoen, sop)、ジェニファー・ジョンストン(Jennifer Johnston, mez)です。
Signum Recordsより "Santtu Conducts" シリーズ?の第二弾としてCD化されました。
実は本コンサート後に"BBC Radio3"からの配信がありインプレを残してあります。勿論CD化にあたってはマスタリングやミキシングでより作り込んでいると思われますが、さて結果は。
歌手陣はマリ・エリクスモーン(Mari Eriksmoen, sop)、ジェニファー・ジョンストン(Jennifer Johnston, mez)です。

(ジャケット写真です)
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■ 第一楽章
第一主題は落ち着いて間をとって、緊張感で葬送行進曲へ。第二主題は緩やか優美に繋げて、コデッタはマーラーらしい行進曲を鳴らします。
展開部前半は第二主題の明るさを生かした爽やかさ、登ってコデッタの山場はテンポアップで勇壮です。後半第一主題はコントラスト、コラールで行進曲風に盛り上げます。
上手くアゴーギクとディナーミクを絡めた見晴らし良い第一楽章です。
展開部前半は第二主題の明るさを生かした爽やかさ、登ってコデッタの山場はテンポアップで勇壮です。後半第一主題はコントラスト、コラールで行進曲風に盛り上げます。
上手くアゴーギクとディナーミクを絡めた見晴らし良い第一楽章です。
■ 第二楽章
主要主題は弦楽奏を生かした穏やかなメヌエット風。トリオでも流れはキープしつつ三連符もコントロール。回帰は約束通りに色合いを濃くしますが、それでも穏やかさが心地良いアンダンテでしょう。
■ 第三楽章
主部はかなり速く流れる『子供の不思議な角笛』 中間部もその速い流れに低弦と管を上手く絡ませ、コーダは強烈に鳴らして緩やかに鎮めます。強弱コントラストが効いたスケルツォ楽章になりました。
■ 第四楽章
主部altoは落ち着いて鎮め 'らしさ' を聴かせ、中間部もaltoとvnや木管ソロの掛け合いがフィットします。完成度ある「原光」です。
■ 第五楽章
提示部第一主題は一体感強く鳴らし、hrの動機は控えめに奥に響かせます。第二主題 "復活の動機" は静の中に木管から金管へと落ち着いて繋がれ、続く動機群はいずれも神経質にアゴーギク&ディナーミクそして'間'を入れて構成されます。回帰する"復活の動機"は見事です!!
展開部 "死者の行進" は勢いを付けた速いテンポが生きて勇壮、提示部からのコントラストがフィットしています。
再現部前半は出し入れ強調の緊張感。(録音も素晴らしく、バンダの音色がしっかり出ています)
合唱が控え目に現れ低いトーンに抑えて"復活"を歌い、sopが浮き上がります。オケと合唱が緩やかに落ち着いた流れを作り、altoが "O glaube, Mein Herz" 信じる事を歌います。sopもキレ味ある声を聴かせ、まさにクロプシュトックの賛歌『復活』です。
コントラストを利かした合唱団からのsop/alto重唱はキレキレ。そこからは怒涛のピーク "Aufersteh'n, よみがえる" の感激的山場へ一気に突入です。
構成感が伝わる見事な最終楽章になっています。
もちろん大喝采!! アプローズが残してあるのは嬉しいですね。
展開部 "死者の行進" は勢いを付けた速いテンポが生きて勇壮、提示部からのコントラストがフィットしています。
再現部前半は出し入れ強調の緊張感。(録音も素晴らしく、バンダの音色がしっかり出ています)
合唱が控え目に現れ低いトーンに抑えて"復活"を歌い、sopが浮き上がります。オケと合唱が緩やかに落ち着いた流れを作り、altoが "O glaube, Mein Herz" 信じる事を歌います。sopもキレ味ある声を聴かせ、まさにクロプシュトックの賛歌『復活』です。
コントラストを利かした合唱団からのsop/alto重唱はキレキレ。そこからは怒涛のピーク "Aufersteh'n, よみがえる" の感激的山場へ一気に突入です。
構成感が伝わる見事な最終楽章になっています。
もちろん大喝采!! アプローズが残してあるのは嬉しいですね。
クールに聴かせる見事なマーラー2です。"静スロー/強ファスト" の王道ディナーミク/アゴーギクを生かしたのは明白、この曲らしい激しく鳴らすパートも引きずる事は無く感情移入が適度なのも見晴らしの良さを作っている様です。
コンサート後の配信と比べると、見えづらかった構成感を含めて完成度が上がっています。明確にわかるのは最終楽章展開部の"死者の行進"でしょう。欲しかった'力感と勢い'が伝わります。ミキシング/マスタリングの大切さがわかりますね。(素の録音状態が指揮者orオーディエンスの聴いたものに近いとも限りませんから)
一聴をオススメ出来る"復活"になりました。
コンサート後の配信と比べると、見えづらかった構成感を含めて完成度が上がっています。明確にわかるのは最終楽章展開部の"死者の行進"でしょう。欲しかった'力感と勢い'が伝わります。ミキシング/マスタリングの大切さがわかりますね。(素の録音状態が指揮者orオーディエンスの聴いたものに近いとも限りませんから)
一聴をオススメ出来る"復活"になりました。