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クラウス・マケラ/パリ管のストラヴィンスキー「春の祭典 | 火の鳥」二曲のコントラスト


Le Sacre du printemps | L'Oiseau de feu
Igor Stravinsky, 1882-1971
(Orchestre de Paris, Klaus Mäkelä: cond.)
マケラ/パリ管弦楽団の2022年来日公演と同演目ですね。今やビッグネームのマケラ、CD化はされていませんがマーラーの5番, 6番, 9番も素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

気になる事があるとすれば、既にあまりに王道的な完成度が高い事でしょうか。(もちろん+αもあるのですが)
今回の二曲は今までもインプレしていますが、マケラはどう振ったのでしょうか。





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1. 春の祭典 (1947)
前半の"大地の礼賛"。'1.序奏' はスローの木管で不気味な気配を作ります。'2.春のきざし 乙女たちの踊り' は刻む変拍子と反復がバレエ曲らしさと緊迫感を上手く聴かせます。
'4.春の輪舞' では鬱な音色を鎮めながら落ち着いた状態をキープして中間部の脅迫的な強音反復に繋げ、その後も激しさの出し入れとリズム感を生かす流れですね。

後半"生贄の儀式"。'9.序奏' は静の中に漲る緊迫、'10.乙女の神秘的な踊り' は同じ動機を美しさを加えて不安定な優美さに流れを変化させます。微妙な調性感も生かしていますね。出し入れ強い流れから、'13.祖先の儀式' では暗鬱の反復でコントラストを付け、'14.生贄の踊り' は華やかな金管でまとめます。
派手な中にストーリー性を重視した構成感ですね。


2. 火の鳥 (1910)
'1.導入部' は暗鬱基調に作ります。そこからイワンと火の鳥 互いの緊張感をアゴーギクとディナーミクで作って、ここでもストーリー性とバレエ曲らしさを感じます。そして前半のキー曲 '6.火の鳥の嘆願' では通常よりも暗鬱さを強調して少し印象が違いますね。
前半は全体的に表現力抑え気味に感じます。その中で'10.王女たちのロンド' の抑えた美しさは光ます。

イワン王子がカスチェイの城に入ってからの聴かせ処、まずは '16.カスチェイ一党の凶悪な踊り' の凶暴さは打楽器を打ち鳴らしつつ派手さの中にコントロールされてバレエ曲らしい構成。後半は強烈です。
一転 '17.火の鳥の子守歌' は特徴的な主題を暗くスローに鳴らして6.同様 少しこの曲らしからぬ印象になります。もう少しシンプルな美しさが好みですね。
19.大団円' はゆっくりと上げて大きく鳴らしてまとめます。このラストシーンのために全体を抑えていたのかもしれません。(あまり聴いた事がない構成ですね)



明確な強弱出し入れの"春祭"ラスト一点集中の"火の鳥"です。両者に構成の違いが明確で楽しめます。華やかさある鳴りはパリ管の力量と言った処でしょうか。

マケラの構成力を感じられる この二曲のコントラストはオススメです。個人的には"春祭"の方に一票ですね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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