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サイモン・ラトル指揮 ベルリンフィルの「ブルックナー 第9番」はコントラストの良さですね


ブルックナー 交響曲 第9番 rec. 2018/5/26
(サー・サイモン・ラトル指揮, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
ラトルがBPO主席指揮者最後の年の演奏です。過去二回取り上げていますが、ラトルの希望で再演されたそうです。

最終楽章が未完成なので普通は原典版の完成した三楽章演奏が主流です。しかしラトルは補筆完成版の四楽章で演奏、"Samale, Phillips, Cohrs, Mazzuca による完成版 1985-2008年 rev. 2010年" を使っています。個人的には第四楽章は興味外となりますが…

ラトルはマーラーでもほぼ未完成の第10番を補筆版を演奏する事で知られていますから、そう言うのが好きだと言う事なのでしょう。(こちらはマーラーではなく補筆者の曲になりますよね)






(左は本No. 9のDL版、右のCDは8人の指揮者とBPOによる全集です)


第一楽章
第一主題は第一動機を暗めに鎮めて入り、第二動機で広げて緊張感を高め、ピークの第七動機を大きく鳴らします。第二主題は不安感から緩やかに、第三主題はob動機を静に捉えピークを決めます。
展開部は第一主題動機群を濃く鳴らして変奏曲風に進んで行進曲をポリフォニカルに仕立てていますね。再現部は第二・三主題を哀愁で包みながらピークは複雑さを見せて葬送の鬱に鎮め、コーダは全体まとめの様相です。
出し入れ良く見晴らしの良い第一楽章になっています。


第二楽章
主部冒頭はトリスタン和音を速めに刻み、聴かせ処のトゥッティ動機を重厚勇壮に奏でます。ob動機は優美に舞う様に登場、回帰するトゥッティ動機と上手くバランスしますね。トリオは軽快に駆け抜ける様に重さを排除して、主部回帰でも重量感を極力避けてスケルツォ楽章らしさを作っていますね。トゥッティ動機だけはどうしても重くなってしまいますがw (この動機を軽快に演奏するのを聴いてみたいものです)


第三楽章
第一主題はvnの動機が緩やかに広がって抑揚を大きめに付けて、盛大なピークに繋げます。今回のラトルのコントラスト強調構成ですね。コラール動機の落ち着きをはらった登場からは鬱な流れで、第二主題はその流れの延長線上に作られます。
展開部(第二部?)はトリスタン和音をスローに広げて上り、コラール動機が華々しく鳴らされます。第二主題は伸びやかに、鬱な流れの緊張感を作るとピークはそれをmaxに持ち上げて来ます。コーダは様々な動機が並びますが、表情は静の緊張感ですね。


第四楽章
インプレは見送りです



この曲はどうしてもヴァントの全体低重心の演奏が頭にある訳ですが、ラトルは見晴らしの良いブルックナー9に感じますね。出し入れのコントラストがある事とスローに陥らないのがそう聴かせているのでしょう。

ただ本来インプレしなければならない最終楽章は違和感はありませんが違う曲で終わってしまう印象が拭えません。残念ですがインプレは残せませんでした。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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