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『マーラー 交響曲 第2番 "復活"』ファン必見!! «web配信» 2022年エクサン・プロバンス音楽祭 エサ=ペッカ・サロネン指揮/パリ管


エサ=ペッカ・サロネン | パリ管弦楽団
(Esa-Pekka Salonen | Orchestre de Paris)
2022エクサン・プロバンス音楽祭(Festival d’Aix-en-Provence)で行われたマーラー2は前衛表現主義的な"復活"と言って良いでしょう。話題となったそのマーラー2が仏"ARTE Concert"から映像配信されています。

1988年以降使われていない落書きだらけの仏ヴィトロレス・スタジアム(Stadium de Vitrolles)でロメオ・カステルッチ(Romeo Castellucci)演出による前衛舞台を交えたインスタレーションの"復活"です。

描かれる世界はこれまでにない圧倒的な凄惨さです。あまりにグロテスクであり(集団墓地で死体が沢山出て来ます)、コロナ禍やマリウポリのロシア侵攻を象徴する意図も考慮されます。


演奏はサロネン指揮のパリ管、ソプラノはゴルダ・シュルツ(Golda Schultz)、アルトはマリアンヌ・クレバッサ(Marianne Crebassa)です。歌手/合唱/演奏陣はオケ・ピット、そしてamplificationされています。



▶️ ARTE Concert

ショッキングなシーンがあるので了解画面が出ます
配信予定は長く、現状2025/1/13までの様です






«web配信»【映像付き】
Mahler Symphony No. 2
"Resurrection"


mahler2-Aix-en-Provence2022.jpg
(写真はwebからお借りしました)
[Live at Stadium de Vitrolles, 4/7/10/11/13 Jul. 2022]


第一楽章 既に舞台は始まっています。
提示部第一主題は激しさをかなり抑えてスタート、葬送行進曲もブレーキを効かせています。第二主題は明るい光を差すようにですが殊更の明るさは控え、コデッタでまとまった力感を表現し葬送行進曲を鎮めて締め括ります。
展開部前半第二主題は緩やか、コデッタの山場は一楽章再現的。後半はスロー暗鬱、コラールの山場は行進曲風に激しさを加えて。
再現部は流れを明瞭に激しさと色合いを増して、コーダも提示部コデッタを強い鬱の流れで仕上げます。
抑えを効かしたハイコントラストな第一楽章です。


第二楽章へ入る間は十分な時間がとられ陰惨な舞台シーンに集中させられます。(ここで間を置く様にマーラーは指示しています)


第二楽章
主要主題は緩やかスローの演舞曲です。舞台との落差の大きさに寒気がする様です。トリオでも変化は低く演奏されて、回帰では濃厚さを増して進み深みのあるトーンを奏でます。完成度の高い楽章になっていますね。

第三楽章
主部は影を感じる様な『子供の不思議な角笛』で表情が濃いです。コーダ後半は引き締まったクールな仕上がりですね。

第四楽章
主部アルト「原光」は約束通り低く構えたトーンの素晴らしさ。中間部は哀愁感が"神のもとに帰る"気持ちをスローに浮かび立たせこの楽章らしさを表現します。


第五楽章
提示部第一主題は怒涛!! そしてhrの動機が山にこだまします。第二主題の"復活の動機"、そしてそこからの長く厄介な動機群の絡みは音色を煌めかせて表情が豊か。アゴーギクとディナーミクの素晴らしいコントラストはサロネンらしさを感じますね。
展開部"死者の行進"は強烈に軽快に勇壮に進みます。見事な構成ですね。ここからはこの曲の聴かせ場所ですから!!
再現部前半は各楽器は色濃く絡みます。合唱が静に厳かに現れて空気を変えるとaltoが "我が心を信じる様に" を切々と でも力を込め説得。sopも素晴らしい表現で続きます。sopとaltoは素晴らしいですね。ハイコントラストな男声合唱を踏み台にsop/alto重唱が "光へ向かう" 気持ちを切れ上がる様に歌い上げ、そこからは一気に怒涛の "Aufersteh'n" の山場を作り上げて感激のラストです!!


新しいマーラー2 "復活"で、まさに今の時代のインスタレーション前衛を下敷きにしていますね。

サロネンのタクトの完成度は高く、全ての楽章で表情が豊か。近年聴いた"復活"では最高の出来でしょう。(サロネンのマーラーはいずれもクールで好みです)

舞台は正視に耐えない陰惨さです。でもラストのクロプシュトックの賛歌『復活』はその歌詞を知れば一層の感動を味わえます。



パリ管は2022からクラウス・マケラが主席指揮者ですが、マケラは振りたかったのでは。ちなみにサロネンとは同郷でアシスタントも務めていましたね。 (大人気のマケラは2027からRCOの首席指揮者にもなるそうで大忙しです。いくつ掛け持ち?!)


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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