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ミラノ・スカラ座 2021/22シーズン開幕公演 ヴェルディの歌劇「マクベス」をNHKプレミアムシアターで観る


Teatro alla Scala 今シーズン開幕公演ですね。お馴染みの顔ぶれが並んだと言う印象でしょうか。

演出はスカラ座にも多く登場する人気演出家のD.リーヴェルモル。プロジェクション・マッピング(以下PM)と重厚派手な展開が今回も発揮されるでしょうね。
そしてネトレプコ、サルシ、メーリの個性派歌手陣、演出リーヴェルモルに音楽監督シャイー。これは2019年の"トスカ"も同じでした。アブドラザコフも登壇していますから、なんとなく予想がつきそうな印象になります。

今や珍しいパリ版での公演、以前はフランス上演版ではバレエを入れたオペラが多かったわけですね。



(ミラノ・スカラ座の'Official Trailer'です)


演出
冒頭、車(BMW実車)の背景全面に動的PMで入って来る時点でリーヴェルモルの演出とわかりますね。大仰です。
具体的なストーリーの置き換えは不明ですが、現代に設定されています。ただ配役への性格付けや基本ストーリーは極STDで前衛性はありません。前衛バレエ振り付けはピンと来ませんでした。

舞台・衣装
背景が全面PMを使える様になっていて、道具類は場面毎に配置されます。それは派手で、大階段や大オブジェクトが乱立、二階建ての回廊が可動式で吊り下がり、舞台は大きくせり上がります。リーヴェルモルらしさが舞台に展開されました。
衣装は完全に今の時代で、カラー統一性があって'あるある系'ですね。ただ主役級男性陣が平服なのはそのキャラを殺していた気がします。

配役
 一言で表すなら重厚・濃厚な顔ぶれですね。

【女性陣】なんと言ってもマクベス夫人のネトレプコ、役柄通りのイヤなヤツでしたw これ以上の適役はいないでしょうね。遠慮なしの演技と歌唱で魅せてくれました。

【男性陣】タイトルロールのサルシもピッタリでアブラギッシュな演技と歌唱でした。
バンコーのアブドラザコフはクールさが目立ちましたね。それがマクベスとの絶妙なコントラストを作ってくれました。
マクダフのメーリは延びあるテノールで正義を歌い、悲しみの表情もその歌唱に入れ込みましたね。

音楽
指揮者もオケ・メンバーも皆マスクでした。シャイーらしいメリハリを付けた流れが、濃厚な歌手陣に負けない音楽を奏でてくれました。やっぱりシャイーはどことなく交響曲風に鳴らしてくれる気がします。


実は嫉妬と野望のヴェルディの歌劇はあまり好きではありません。でもこの配役・演出・音楽は納得の布陣でツボを押さえた見事さ、最後まで惹きつけてくれました。

ただ演出は派手ですが前衛性は低く、これなら時代考証的な方が執拗さが伝わって面白かった様な気もしましたね。今やその様な演出は絶滅してしまったわけですが。(ロシアだと味わえます)



【出演】
 ・マクベス:ルカ・サルシ [Luca Salsi]
 ・バンコー:イルダール・アブドラザコフ [Ildar Abdrazakov]
 ・マクベス夫人:アンナ・ネトレプコ [Anna Netrebko]
 ・マクダフ:フランチェスコ・メーリ [Francesco Meli]

【合唱】ミラノ・スカラ座合唱団
【管弦楽】ミラノ・スカラ座管弦楽団 [Orchestra e Coro del Teatro alla Scala]
【指揮】リッカルド・シャイー [Riccardo Chailly]
【演出】ダヴィデ・リーヴェルモル [Davide Livermore]


収録:2021年12月7日 ミラノ・スカラ座(イタリア)

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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