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ニルス・レンスホルト(Niels Rønsholdt)の「Archive of Emotions & Experiences, Book 1」


Archive of Emotions & Experiences, Book 1 "Birds", Niels Rønsholdt, b. 1978
(Lenio Liatsou, pf)
本ブログ注目のデンマーク前衛現代音楽、今や欧エクスペリメンタリズムを凌ぐのではないかと言う印象です。その中で活躍するレンスホルトですね。インスタレーションを中心として、前衛オペラやパフォーマンス方向が強くなっていますが、スタンス的には前衛技法から調性基軸のストーリー性へとシフトしている感じです。
調性に+αを加える傾向を近年は感じます。


 ▶️ 北欧近現代音楽CD(作曲家別)一覧


今回は鳥のいなくなった未来で、"感情と経験のアーカイブ(Archive of Emotions & Experiences)"を紐解きそれをpfで歌うと言う設定です。ピアノ・ソロ曲で5'以下の小曲13パート構成ですね。

現代音楽を得意とするギリシャ人女性ピアニストのレニオ・リアツーは、レンスホルトの他にもB.フラー、G.アペルギスと言った著名な音楽家ともコラボしています。他にも俳優やダンサーとの共演もあって今の時代のインスタレーションや統合芸術の流れを模索している様ですね。







感情と経験の保管庫 第1巻 - 鳥たち (2019)
1.は何処かセリエルを感じる点描音列配置風、2.では高音鍵盤に音を集約させて強音側ディナーミクを振ってトリル・トレモロ主体です。3.は2.に左手の低音域を入れて来ます。そこには機能和声の和音が明瞭です。

その後も基本ラインは変わらず、機能和声で高音域の速いトリル・トレモロ、点描的で、強調されるディナーミク。特殊奏法や微分音チューン等は使わず、調性を崩すパターンもほんの僅かに現れるだけで、左右の手の関係は常にホモフォニーです。


 ★試しにYouTubeで観てみる?
  公式Teaserですね



全体を通す速いトリル・トレモロが羽ばたきなのでしょうか。調性ベースに+αの不思議なpfの鳥表現で、近年の方向性でしょうね。形は異なりますが、メシアンの鳥の鳴き声をヒントにしている印象を受け、聴き始めの違和感はいつの間にか陶酔的な印象に。

少し疑念が湧くとすれば、この二人の作品に"インスタレーションの無い違和感"でしょうか。それも新たな境地?!




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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