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今注目のギタリスト ショーン・シベ(Sean Shibe)の E-ギターと合唱「Say it to the still world」



Say it to the still world (Lliam Paterson, b. 1991)
Sean Shibe, b. 1992, E-guitar
リアム・パターソンはイギリス(スコットランド生まれ)の若手現代音楽家でピアニスト、英国で学んだ様です。そしてジュディス・ウィアー(Judith Weir)の影響が大きかったと書かれていますね。オペラには造詣が深い様です。
好きな音楽家に フィリップ・グラス、スティーブ・ライヒ、リリ・ブーランジェと言うミニマル/旋律感の三人、そこに前衛のソフィア・グバイドゥリナを並べているのが面白いですね。

ショーン・シベは今注目のクラシックのギタリストで、お母さんが日本人です。パターソンと同じスコットランド出身で歳も一つ違いと近いですね。スコットランド王立音楽院に最年少で入学、BBC響・他の著名英オケとも共演しています。ギターへのトランスクリプションも得意としている様ですから、ギター曲の作曲家の期待もありますね。
何よりデビューアルバム "Dreams&Fancies" が大ヒットとなり、第2弾 "Softloud" もグラモフォン賞を受賞、注目の第4弾になります。

エレクトリックギターと合唱(アカペラ)という意欲的な作品です。30歳の作曲家と29歳の演奏家というフレッシュな組合せも期待を抱かせますが…
合唱はロンドン・キングズ・カレッジ合唱団(The Choir of King's College London)、指揮はジョゼフ・フォート(Joseph Fort)です。



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1. Say it to the still world
3パートの楽曲で、リルケのTEXTのフラグメントを使いシベがオルフェウスを演じているそうです。オルフェウスが人間以外と会話する展開なのでしょう。
E-ギターですがクリーントーンの美しいアルペジオ主体で、合唱パートとはホモフォニーの関係が成立しています。合唱は教会音楽風でその旋法に時折調性を外すE-ギターの微分音が織り込まれているのが特徴的です。

パート2はE-ギターソロ。ディストーションが増え、低弦側と高音弦側で対位的な旋律を作ったり速弾きしたりリバーブしたりと変化を見せますが、それでも統一的には美しいサウンドスケープです。


2. Elegy for Esmeralda
まず1.のパート2と似た印象が浮かびます。クリーントーン主体で美しい音色が主軸に置かれますね。でもE-ギターの面白さはこれでは無い様な…
合唱も教会旋法ですから結局のところ1.と同じ流れになっています。


3. poppies spread
3パートの楽曲です。でもやはり教会旋法風で同じ曲にしか感じられませんねェ…
えっ、ところで何処にE-ギターがいたのでしょうか?!



まず無調混沌の様な前衛現代音楽ではありません。合唱は教会旋法的美しさで、英国らしい現代音楽なのかもしれません。そしてE-ギターをクラシカルに使う難しさを感じざるを得ない印象が残ります。組合せ的には興味深いのですが、面白さや斬新さは今ひとつかも。

E-ギターはBang on A Can All-Stars の様なグループでの採用はフィットしますが、リード楽器だとクリーンでもディストーションでもエフェクトでもロックやフリージャズ方向へ引きずられる感じがしてしまいます。コントラバスやトロンボーンの方が面白そうな感じもしますね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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