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アガタ・ズベル(Agata Zubel) の『Not I』ちょっと変わったポーランド前衛音楽



アガタ・ズベル
(Agata Zubel, 1978/1/25 - )
ポーランドの女性現代音楽家で声楽家でもあります。学生時代パーカッショニストですが、声楽畑で音楽活動を始めてから作曲を志しエレクトロニクスにも技巧を広げていますね。主にポーランドで習い、オランダの大学でも学んでいます。

現代音楽家でピアニストのツェザリ・ドゥフノフスキ(Cezary Duchnowski)と2001年にElettroVoce Duoを設立した頃から実力を認められた様です。

声楽はバロックから"月に憑かれたピエロ"の様な現代音楽まで幅広く網羅していて、KAIROSレーベルでも作曲家だけでなく声楽家としても名前がクレジットされていますね。



 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧



Not I
(Klangforum Wien, Clement Power: cond.)
室内楽 / voice / エレクトロニスクの楽曲構成ですね。

タイトル曲の4.は代表作です。四曲中三曲にはTEXTがあって、1.はヴィスワヴァ・シンボルスカ(Wisława Szymborska), 2.はチェスワフ・ミウォシュ(Czesław Miłosz), 4.はサミュエル・ベケット(Samuel Beckett)による物です。

voiceはもちろんズベル本人で、クレメント・パワー指揮 クラングフォルム・ウィーンによる演奏です。







1. Labyrinth (2011) for voice and four Instruments
voiceと4楽器(bass flute, trumpet, tenor saxophone (or bass clarinet) and contrabass )編成の楽曲で、思わずフリージャズかと思う様な冒頭30"。そして音数少ない静暗な神秘空間。直ぐにジャジーなポリフォニーが回帰。その繰り返しでそこにvoiceが入ります。歌唱ではなく語りです。
フリーインプロビゼーション的な流れで、面白いのか面白くないのかわかりませんw


2. Aphorisms on Miłosz (2011) for voice and instrumental ensemble
アンサンブル(string quintet, percussion, flute, clarinet, bass clarinet, trumpet and accordion)とvoiceの楽曲で、1.の静暗な神秘空間から入ります。そこから各楽器とvoiceがポリフォニーに下降音階を反復で鳴らします。特殊奏法も入っていますね。一度静まると今度はメシアンの鳥の様なチョコマカ細切れ旋律がホモフォニーで登場、ノイズへと変化します。
そんな前衛イディオムのパターン変化を静音パートを挟みながら展開する音楽です。


3. Shades of Ice (2011) for clarinet, cello and electronics
空間音響の静と烈の組合せで緊張感ある流れ、ドローン風でもあります。烈の激しいノイズ系の音はエレクトロニクスでしょう。途中で激しい即興的なポリフォニーに変わり、静のパートになります。このごちゃ混ぜ前衛イディオムがズベルの手法なのでしょう。
面白いのですが、何処かで聴いた様な聴いてない様な…


4. NOT I (2010) for voice, instrumental ensemble and electronics
窒息死しそうなvoiceが1'30"、そこにモノフォニーの様に楽器が被って来ます。楽器とvoiceを変化させながら続き、ホモフォニーにもなります。"What!"がキーのvoiceパフォーマンスな楽曲です。後半でvoiceが陶酔的に細かく被るのはエレクトロニクスですね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  Agata Zubel (vocals), Qaartsiluni Ensemble, Lajos Rozman (conductor)




フリーインプロビゼーション&パフォーマンス的な流れですね。パフォーマー・サウンドと言った風情で、技巧的にはノイズでありジャズであり空間音響でありといろいろ繰り出します。

面白いのか面白くないのか、目新しいのか何処かにありそうなのか、変わっているのかそうでもないのか.....奇妙な魅力の音楽でテンションを上げてくれます。前衛好きなら一度聴く価値があります!!




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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