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フィレンツェ五月音楽祭2020 ヴェルディ歌劇「オテロ」をNHKプレミアムシアターで観る


COVID-19影響下でストリーミング中継となった昨年11月の "Maggio Musicale Fiorentino" のオペラ「Otello」ですね。注目は85歳になるメータの指揮とビナスコの新演出でしょうか。



(タイトルロールのSartoriのYouTubeより)



演 出
ヴァレリオ・ビナスコの演出は今の時代としては古典的な印象でしょう。
ストーリーの置き替えは無く、プロジェクションマッピングも無く、舞台と衣装もストーリーに合わせています。もちろん前衛的な仕掛けはありませんね。オテロの最後も血も出ませんし当然ストーリー自体を弄るなど無く、その分安心して楽しめたかもしれません。個人的には何か尖った物をいつも期待してしまいますが。

舞台・衣装
時代考証的には全然合っていませんが、それとなく軍服でありそれとなくドレスです。舞台もそれなりに大物配置で違和感がありません。違和感があるのが今の時代の主流だとすれば、少し物足りないかもしれません。

配 役
【女性陣】デズデモナのレベカはもう少し悲劇の主人公らしさが濃くても良かった様な。Sopは良いのですが第一幕の幸せの絶頂からのラストは落差不足の印象が残りますね。もっと可哀想に思いたいです。
ピーヴァのエミリア役はそもそも出番が少ないのですが、それでも印象は薄かったでしょうか。

【男性陣】三人の男性陣がそれぞれフィットしていました。特に憎まれ役ヤーゴサルシですね。この役がハマらないと楽しさ半減ですが、表情から演技そして歌いがまさに嫌なヤツでしたw
カッシオのシュッカは見るからに人が良くて真面目さがありましたね。ハイトーンのテノールもフィットしていました。タイトルロール, オテロのサルトーリはどうもお人好し的な丸顔印象が勝ってしまいますが、伸びのあるテノールが冴えていました。ドラマティコと言うほどでもないかもしれませんが、オテロとデズデモナやヤーゴとの嫉妬渦巻く重唱は聴かせてくれました。

音 楽
メータらしく派手な構成の曲を派手派手しく鳴らしましたね。常時着座で、カーテンコールでは杖を、歳をとりましたネェ。


一言で言えばサルシの演じるヤーゴを楽しむオテロでしたね。次にオテロとデズデモナとの嫉妬と失望の重唱。と言う事は王道のオテロが楽しめたと言う事になるでしょうか。(個人的にはヴェルディの嫉妬系オペラは好きになれませんw)

今の時代としては演出に斬新さが欠けたのは残念ですね。どうしても前衛的方向を望んでしまうので…w

それにしてもカーテンコールはあまりに寂しすぎました。全体的にネガティブなインプレになってしまい申し訳ない感じです。



<出 演>
 ・オテロ:ファビオ・サルトーリ [Fabio Sartori]
 ・デズデモナ:マリナ・レベカ [Marina Rebeka]
 ・ヤーゴ:ルカ・サルシ [Luca Salsi]
 ・エミリア:カテリーナ・ピーヴァ [Caterina Piva]
 ・カッシオ:リッカルド・デッラ・シュッカ [Riccardo Della Sciucca]
 ・ロデリーゴ:フランチェスコ・ピッタリ [Francesco Pittari]
 ・ロドヴィーコ:アレッシオ・カッチャマーニ [Alessio Cacciamani]
 ・モンターノ:フランチェスコ・ミラネーゼ [Francesco Milanese]
 ・伝令:フランチェスコ・サムエーレ・ヴェヌーティ [Francesco Samuele Venuti]

<合 唱> フィレンツェ五月音楽祭合唱団
<管弦楽> フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団
<指 揮> ズービン・メータ [Zubin Mehta]
<演 出> ヴァレリオ・ビナスコ [Valerio Binasco]


収録:2020年11月30日 フィレンツェ五月音楽祭劇場(イタリア)

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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