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【追悼】ルイ・アンドリーセン(Louis Andriessen):「Gigantic Dancing Human Machine」Bang On a Can All-Stars

先週(2021-7/1)亡くなられたルイ・アンドリーセンさんを悼み。


ルイ・アンドリーセン
(Louis Andriessen, 1939-2021)
オランダの現代音楽家L.アンドリーセンは所謂(いわゆる)欧エクスペリメンタリズムとは一線を画しますね。時代はセリエルの真っ只中だったので当初はその方向性でしたが、1970年台に米現代音楽ミニマルの影響を受け方向転換しています。そこからがアンドリーセンでしょう。

楽器編成を含めてジャズ方向、ポップや米管弦楽方向が明確でした。米アンサンブルの"Bang On a Can All-Stars"や"eighth blackbird"が楽曲を採用していたり、ロス・フィル100周年記念の委嘱も受けていましたね。



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Gigantic Dancing Human Machine
(Bang On a Can All-Stars)
そんなわけで、今回は長くリレーションのあった米音楽組織Bang On a Can(以下BOAC)のCantaloupeレーベルからリリースされた作品をインプレするのはピッタリかと。もちろん演奏のメインはBOAC All-Starsです。

1970年台のミニマル初期の作品(1. 2.)が2曲と、1990年台の楽曲1曲(3.)ですね。2.は"pan-pipes, alto saxophone, bass guitar, pianos and congas"の2編成アンサンブル。3.は本人曰く"ジャズも包括したアヴァンギャルドなミニマル"だそうですが、聴くと1.の方がそう感じるかも。







1. Worker's Union, for chamber ensemble (1975)
基本はミニマル大御所をトレースしますが、もう少しBOAC寄りと言っていいのかもしれません。バスクラやE-ギターと言ったBOAC編成と、その個性を生かす様なジャジーなサウンドのミニマルですね。音の煌びやかさと自由度っぽさを見せるサウンドで、後半の攻撃的な流れは魅力的です。
演奏難度も高そうなハードジャジーな面白いミニマルでBOACにフィットしてますね。LIVE録音の興奮が伝わります。

 ★試しにYouTubeでLIVEを観てみる?
  こちらは"eighth blackbird"メインの演奏で、どんどんメンバーが増えてきます
  始めから後半の様なハイテンションで中盤からは暴力的魅力で必見です!!



2. Hoketus, for mixed ensemble (1976)
左右のチャンネルから二つのアンサンブル音が交錯します。そこに反復が繰り込まれていて三次元的な音の広がりが楽しめます。二・三音反復の様な超短旋律の反復が執拗にリズムを変えながら続きます。テンポが上がると陶酔的ミニマルになり、リズムを左右均等からずらすと不安定な面白さが発生しますね。後半に向けてテンションを上げていますが、そこだけは1.と同じです。
1.とほぼ同年代の作品ですがこちらのキーはリズムで、個性はかなり異なります。この時点でアンドリーセンがミニマルの色々な可能性を推測っていた事が感じられますね。


3. Hout, for tenor saxophone, marimba, guitar & piano (1991)
ハイテンポで複雑な旋律を基本に変奏・反復のミニマルになっています。ホモフォニーですが、色合いの異なる旋律に聴こえる色彩感あるミニマルですね。上記2曲に比べるとミニマル本道に近い流れを感じますが、煌びやかさが光る興味深い作品です。



アンドリーセンとBOACが作り出す素晴らしいミニマルサウンドです。緊迫感や変則性、そしてカラフルさと言った異なる方向性を聴かせてくれますね。

一人の音楽家のミニマルとしては変化度が大きく、聴き応えも十分です。ミニマルに興味がある方にはオススメの一枚ですね。




テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽





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