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ドゥダメル指揮/ロサンゼルス・フィルの「マーラー 交響曲 第8番 "千人の交響曲"」



グスターボ・ドゥダメル Gustavo Dudamel
(Los Angeles Philharmonic, 2019-5/30, 31, 6/2 Live rec.)
ドゥダメルのマーラー第8番と言うとすぐに浮かぶのはシモンボリバル響とロサンゼルスフィルを擁し、ステージを埋め尽くした1400人のパフォーマンス映像が浮かぶ訳ですが、残念ながら未所有。

今回リリースのマーラー8は2009年から首席指揮者を務めているLAフィル100周年シーズン記念のコンサートからですね。

主役の8人のソリストは以下の通りで、注目の藤村さんは#1アルトですから二部のスケルツォパートで"成熟した天使たち"に登場して、フィナーレで"サマリアの女"を歌いますね。

Tamara Wilson(sop), Leah Crocetto(sop), Joélle Harvey(sop), 藤村実穂子(mez), Tamara Mumford(mez), Joseph Kaiser(ten), Ryan McKinny(bar), Morris Robinson(bas)





マーラー 交響曲 第8番 "千人の交響曲"



第一部
提示部:「来れ創造主たる精霊よ」がいきなりのハイテンションで入って、パッセージも荒々しく流れは速めです。第二主題の#1ソプラノが神経質に登場すると、続く重唱もかなり自由で速く尖った印象です。
展開部:入りの管弦楽奏は暗く怪しさを奏で、再び現れる重唱群は緊張感がありますね。第一主題変奏の合唱は激しさを増しています。
再現部:第一主題を速さと各パートの絡みを強くして大きく歌い、コーダの少年合唱団の"Gloria…"はキレキレの独唱群に飲み込まれる様な勢いになっています。
速いテンポと尖った歌唱群が叫ぶ第一部です。


第二部
【1. 序奏:山峡・森・岩・荒地】
5度下降のピチカートを暗く光らせる主題、緩やかな流れを作ります。それでもテンションを感じて少し落ち着きが不足気味ですね。

【2. 緩徐:聖なる隠者たち】
「合唱とこだま」は序奏の流れをそのままキープ、「法悦の神父」力感を抑え気味に愛の痛みと喜びを歌います。「瞑想の神父」はバスと言うよりもバリトン的に朗々と自然と神を讃えますね。

【3. スケルツォ (アレグロ):天使たちと子供たちと】
このパートの中核「成熟した天使たち」ではvnのソロと合唱を受けて#1アルトの藤村さんの艶やかな歌いが美しく登場、象徴的で素晴らしく流石は藤村さんですね。

【4. フィナーレ:マリア崇拝の博士、懺悔する女たち、栄光の聖母】
「マリア崇拝の博士」のテノールは約束通りに通ったハイトーンを聴かせます。マリアを讃えるこの声が必須ですね。vc独奏が第一主題を奏でると合唱が加わり、スロー緩徐に一転して「かつてのグレートヒェンの告白」#2ソプラノが合唱に浮かび上がります。
「サマリアの女」で再び藤村さんが登場、落ち着いたアルトを見事に聴かせます。「エジプトのマリア」のアルトは切れ味、そして 慈悲をこう"贖罪の女三人の合唱" での絡みは一つのハイライトでしょう。
「懺悔する女 (グレートヒェン)」が再登場でファウストを導きを伸びやかに歌うと、「栄光の聖母」が美しいソプラノで促します。一瞬の出番しかない聖母マリアはこの曲のキー歌手ですが、暖かさがあってフィットしていますね。一番の聴かせ処です。
「マリア崇拝の博士」が伸びやかなテノールでマリアを讃え、合唱と共にコーダへ。

【5. コーダ:神秘の合唱】
静まって入る「神秘の合唱」では合唱団が厳かに例の"母性的なもの"を歌います。そしてソリストが入るとクレッシェンド的に山場へ向かい、ラストは大きく高みへと広げます。



あっという間に終結で落ち着きに欠けるマーラー8でしょうか。第二部でどこにフォーカスしたのか感じづらく、ラストの感動も薄めなのは痛いですね。第一部の速くて切れ味を全面にした流れは興味深いのですが…

そんな中ですが、表現力の高い藤村実穂子さんがやっぱり見事だったので'良し'としましょうw 藤村さんのマーラーとシェーンベルク「グレの歌」の'山鳩'は本当に素晴らしいですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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