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バイエルン国立歌劇場公演2019 コルンゴルトの歌劇「死の都」の素晴らしさ:NHKプレミアムシアター



COVID-19前夜の2019年12月のバイエルン国立歌劇場、エーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)のオペラ「死の都 Die tote Stadt」(1920) ですね。若きコルンゴルト23歳の作品です。

以前に較べCDやコンサートで取り上げられる事が増えているコルンゴルトですが、年代的には後期ロマン派終焉から前衛現代音楽全盛期に生きた微妙な世代ですね。シェーンベルクよりも23歳も若い訳ですから。

今回の注目は二つ。カウフマンとS.ストーンの演出ですね。



(Official Trailerです)


演 出
前衛性はゼロで、狂気的なパウルも設定されていません。ストーリーにも勿論手を付けていませんね。
特筆があるとすればそんなシンプルさの中に光る主人公の個性を際立たせた上手さでしょう。

舞台・衣装
廻り舞台を活かした建築物(部屋)を中心に据えています。室内装飾は現代的になっていますね。ノートPCはMacですしw
そうなると衣装は至って現代のごくシンプルさです。

配 役
【女性陣】マリエッタ/マリーのペーターゼンが素晴らしかったです。ちょっとmezっぽいsopで歌唱で聴かせてくれましたが、それ以上に演技に惹かれましたね。ペーターゼンは明るくやんちゃなマリエッタそのものでした。
出番の少ないブリギッタ役のジョンストンも、半歩引いた役柄をとても上手く出していました。

【男性陣】パウル役のカウフマンのテノールはやっぱり聴かせますね。ハイトーンも伸びやかに、リリコかスピントかと言った感じでしょうか。演技は例によってワンパターンっぽさもありましたが、ラストは流石でしたね。
フランク/フリッツのフィロンチクも、マリエッタに対するブリギッタのミラーリフレクションの様に演技を含めて役柄にフィットしていました。

音 楽
メリハリと音の出し入れが明確ですが、感情移入は少なめの印象。それがペトレンコらしさでしょう。オペラの音楽というよりも管弦楽として演奏した様な。


二人の役が見事にフィットした素晴らしさが光りましたね。シンプルな舞台・衣装・演出もメインキャスト四人が作るストーリー性を引き立てた感じです。

近年のシンプル化する舞台と較べると大物配置でしたし、明確なストリーの置き替えもありませんでしたが、十分な観応えの「死の都」になったのではないでしょうか。


<出 演>
 ・パウル:ヨナス・カウフマン [Jonas Kaufmann]
 ・マリエッタ/マリーの幻影:マルリス・ペーターゼン [Marlis Petersen]
 ・フランク/フリッツ:アンジェイ・フィロンチク [Andrzej Filonczyk]
 ・ブリギッタ:ジェニファー・ジョンストン [Jennifer Johnston]
 ・リュシエンヌ:コリンナ・ショイルレ [Corinna Scheurle]
 ・ヴィクトリン/ガストーネ:マヌエル・ギュンター [Manuel Günther]

<合 唱> バイエルン国立歌劇場合唱団, 同児童合唱団
<管弦楽> バイエルン国立管弦楽団 [Bayerische Staatsorchester]
<指 揮> キリル・ペトレンコ [Kirill Petrenko]
<演 出> サイモン・ストーン [Simon Stone]


収録:2019年12月1・6日 バイエルン国立歌劇場(ミュンヘン)





早くもDVD,BDでリリースされる様ですね


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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