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ドゥダメル指揮・ベルリンフィルの「マーラー 交響曲 第3番」は心地良さですね



グスターボ・ドゥダメル Gustavo Dudamel b. 1981
(Berliner Philharmoniker, 2014-6/13 Live rec.)
今や人気実力を備えた指揮者となったドゥダメルがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を振ったマーラー第三番です。今回の2014年録音は本来はマリス・ヤンソンスでしたが体調不良、代役での登場だったそうです。ドゥダメルはドイツやウィーンでは笑顔を絶やしませんが、来日公演ではあまり笑顔を見せませんね。

マーラーは第3番を二部6楽章としていますね。最後に作った長くて印象が異なる第一楽章を第一部、流れの続く第二楽章以降が第二部です。でも、1-3楽章が管弦楽 / 4,5楽章が歌曲(的) / 6楽章が大団円、と考えておくと流れを掴みやすいかもしれません。


今回のアルトはゲルヒルト・ロンベルガー(Gerhild Romberger)です。イヴァン・フィッシャー/ブダペスト祝祭管の"大地の歌"でも起用されていましたね。




マーラー 交響曲 第3番


BPOのマーラー全集。ドゥダメルは第5番も振っています
右は第3番のみのデジタル配信です


第一楽章
序奏第一主題は8基hrを揃い良く、行進曲はスロー、他の動機群も重厚スタンスです。その流れに第二主題も乗って、第三主題obの"目覚める牧神"が穏やかに軽妙に登場します。上手いコントラストですね。
提示部の"暗→明→烈"はtbの入りが鬱を強めに、行進曲から第四主題を静にゆっくり落ち着いて、力感を上げてラスト山場は大きく広げます。
展開部も静まってtbソロが出ると鬱な色合いが強まりますが、木管が出ると肩の力が抜けて各ソロへと表情豊かに繋げて明るさを増しますね。
再現部でもtbソロがキーとなって鎮む印象を作り、パウゼからマーラーらしい行進曲に繋げます。その先に快感のコーダが待っています。
重厚・華やか・緊張感が高バランスの第一部です。

第二楽章
主要主題のobが軽妙洒脱な音色を奏で、トリオは変拍子(テンポの揺さぶり)を生かした表情変化を付けていますね。主部とトリオの回帰は色合いを増しますが重厚さは付けません。

第三楽章
主部のピッコロ動機も明るさが強めで軽妙です。トリオはポストホルン(使っていないでしょうがw)がバンダでのどかな空気を作っていますね。山場は一気に緊張感を盛り上げて華やかに鳴らして締め括ります。明るさ方向の第三楽章です。

第四楽章
アルト独唱は"O Mensch!"が伸びやかに やや太めに歌われ、スローでしっかりと聴かせる感じですね。歌詞を見ながら聴きたいパートです。

第五楽章
子供達の"Bimm bamm!"はいきなり明るさいっぱいに弾む様に登場します。この楽章らしさを最大限表現している感じですね。トリオはアルトが伸びやかにリードしています。

第六楽章
弦楽奏の主要主題は静で厳かですが明るい光を含んでいます。木管が入っての第一トリオもその流れを引き継ぎ、第二トリオは一瞬の緊張感を控え目に作っています。各動機の回帰で音厚を高めていますが静の主部がアンダンテ的に静美を強調しているのが印象的です。山場は少し抑えて、コーダは天上界に昇る様に壮大に広げて、2番や8番の様ですね。少しワーグナーも感じました。



重厚さの中に明るさを感じるドゥダメルらしいマーラー3です。緊張感や重厚さはBPOの個性もあるかもしれませんが、明るいパートがキーになっていますね。歌唱の持つ幸せ感が表現されている感じです。

クセを排除して完成度は高く、全体の流れの素晴らしさに惹きつけられますね。久々に気持ち良く楽しめるマーラー3に出会えました。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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