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ジョン・ゾーン(John Zorn) の「コブラ COBRA」と言うサバゲー的即興インスタレーション



ジョン・ゾーン (John Zorn, b.1953)
米のサックス奏者でインプロヴァイザー、基本的にはフリー・ジャズや実験音楽だとは思いますが、その範疇には前衛現代音楽も入っているでしょう。日本での活動も多く、よく知られていますね。

前回、前々回と10-20年前の非クラシック系の前衛実験音楽をインプレをして、そのからみでジョン・ゾーンの "コブラ (COBRA)" を思い出しました。



John Zorn's COBRA Tokyo Operations '94
東京作戦 吉凶部隊
コブラは前衛現代音楽で言う偶然性や不確定性の音楽にゲーム性を加えたゾーン考案の即興演奏システムですね。


プロンプターと呼ばれる指示者と10人ほどの演奏者を配置します。その際、楽器の選択は自由です。プロンプターはカードを所持していて、そこには演奏の指示が書かれています。スコアではありません。プレイヤーは自らの意思表示も含めて即興演奏します。

プロンプターは演奏指示(カード)以外にダウンビートと言うリセット権限を持ち流れを制御しようとします。それに対して演奏者も指を使ったコール(カード要求)を出せて、ゲリラと言った様相一変行為も作れます。演奏自体がサバゲー的即興インスタレーションですね。

演奏者を“部隊”と呼び今回の"吉凶部隊"は、和楽器主体の特徴的編成(+ギタートリオにVoice)です。プロンプターは東京作戦で数々の部隊を率いたヒカシューの巻上公一さんです。パフォーマンス・タイトルは暦注の"六曜"から付けていますね。

音だけでは面白さ半減を承知での今更インプレですw







1. Sensyo 先勝
和楽器の音色がしっかりと繋がりを作ってスタートしてます。自由度と言うより完成度?! それが流れの中で時折回帰するのは"SOUND MEMORY"のカード指示になっているのでしょう。全体が混沌に陥らないのは、プロンプターの意図なのか演奏者のコールなのか不明ですが、雅楽的モードな流れが支配的です。

2. Tomobiki 友引
ここでも出だしは静的で祭囃子的な構成感がありますね。その流れが続いて曲としてまとめようと言う協調性の強さが目立ちます。もっと何か個性的主張のインプロビゼーションにならないとコブラの面白みが薄い感じです。

3. Senbu 先負
前二曲とは異なり、邦楽に西洋の流れが対抗します。とは言え、ここでも協調性を強く感じてフリーの即興の戦いらしさは弱いですね。
巻上さんのプロンプターでは二つの流れの出し入れが多い様な印象があります、楽曲風vs即興の様な。

4. Butsumetsu 仏滅
3.に似ていて邦楽と西洋の流れの対抗になっていますが、それぞれがそれらしい旋律を作ってしまうのでスリルに欠けるのが残念です。二人の声楽も変な声を出しているだけにしか聞こえませんねェ。

5. Taian 大安
少し混沌化して来ましたが、それでもリズムを合わせたりして、何だか仲良しGr的ですね。もっとスリル満点の緊迫感を味わいたいです。犬の遠吠えなどいったい…面白さの方向が違う様な…

6. Shakko 赤口
ここでも一つ一つの楽器は和モードか西洋機能和声か、voiceは喚き声主体。モードや調性を超えた何かもっと新しい自由を味わいたかったです。



まとまりの良い邦楽和声範疇の音が並び、ギターとベースも機能和声範疇でした。この編成ならではのフリー邦楽・雅楽とは行かず、斬新なインプロビゼーションは見当たりませんでした。

まるでスコアがある曲みたいでスリル不足ですが、演奏のプロセス(映像)が無いのでCOBRAのシステムの楽しさはわかりませんね。



 ★試しにYouTubeで観てみる?



2017年のNew England Conservatoryから。これがCOBRAです!
ダウンビート(カード振下ろし), コール(指サイン), ゲリラ(拳突き上げ)
Performance3では3人のゲリラ・オペレーションが発生。大暴れ!



テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽





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