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キャロライン・ショウ(Caroline Shaw)『オレンジ』美しい多様性ミニマル



キャロライン・ショウ (Caroline Shaw, 1982/8/1 - )
元はヴァイオリニストですがPh.Dは作曲でも取得していて、30歳で最年少のピューリッツァー賞を受賞しています。2014年グラミー賞の受賞作品にはヴォーカルとしても参加していますね。大学で教鞭をとり、プロデューサーとしても活動していたりと今注目の米女性現代音楽家です。

ブルックリンを拠点としているので"So Percussion" や "Bang On a Can"とのコラボ(委嘱作品)もありますね。作曲家としてのインプレは初めてですが、以前Daniel Wohlのアルバムでヴォーカリストとして聴いています。


 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧



オレンジ (Orange)
アタッカ四重奏団 (Attacca Quartet)
弦楽四重奏曲で、キャロライン・ショウ本人とアタッカ・クァルテットがオレンジを育てるプロセスをテーマにしているそうです。パート毎のタイトルもそれにならって、CDもオレンジの輪切りで美味しそうですw

アタッカ・クァルテットはジュリアードの学生で2003年に創設されて米を活動拠点としていますが、グローバルに展開、来日もありますね。#2vnに徳永慶子さんが入っています。(現在は退団)
ちなみに本作品も2020年グラミー賞受賞になっています。







1. Entr’acte
美しい調性旋律の反復と、そこにディナーミクと特殊奏法ノイズの色付けが入って来ます。シャリーノ的なグリッサンドも効果的に使われて、一部ポリフォニーも散見できますね。ピチカートが作る旋律が古典的な美しさです。

2. Valencia
トリル・トレモロ反復の上に美しい旋律のピチカートの組み合わせです。グリッサンドとディナーミクで不安定感を盛り込んだりしていて、ポスト・ミニマルと言って良いのかもしれません。

3. Plan & Elevation
  I. The Ellipse - II. The Cutting Garden - III. The Herbaceous Border - IV. The Orangery - V. The Beech Tree
5パートの楽曲です。ここでも美しい調性旋律のミニマルが主役です。II.の様に調性の不安定さを見せたり、III.の様なロング・ボウイングを生かしたり、IV.は端的なミニマル、V.は美しいvcピチカート、と表情を変えます。変化はあるのですが落差は小さく、全体としては一曲に聴こえるかもしれません。

4. Punctum
3.と同じ様な流れと変化ですね。その中に古典的な旋律が入っていますね。

5. Ritornello 2.sq.2.J.A.
3.と並ぶメインパートと思われます。ロング・ボウイングの美しさから、ピチカート変奏、と変化は多少なりとあるのですがいずれどの曲を聞いても同じ様に感じてしまいますね。

6. Limestone & Felt
強いピチカート、一部はバルトーク・ピチカート、で入ります。でもすぐに美しい旋律のピチカートが割り込んで来ます。その後はいつもの通りですね。


 ★試しにYouTubeで観てみる?
  LIVEです。CDの再現の様でLIVEでの高揚感の様なものは感じませんね



①美しい調性旋律 ②反復多用 ③特殊奏法ノイズ ④ディナーミク ⑤前衛的グリッサンド と垣根を低くした美しさの多様性ミニマルです。ディナーミクの出し入れ強調も顕著ですね。

残念なのはどの曲も似たり寄ったりで、イデーフィクスやストーリー性の統一感と言うよりもパターンの脆弱さでしょう。長く感じてしまいます。



次回は先月リリースされた「Narrow Sea」をリベンジ・インプレしたいと思いますw


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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