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モートン・フェルドマン(Morton Feldman) の「Viola in My Life」



モートン・フェルドマン (Morton Feldman, 1926-1987)
米前衛現代音楽を代表する一人。ニューヨーク楽派で、図形スコアやピアノ曲で知られますね。このブログでも代表作"コプトの光"(1986)は3CD、"バニタ・マーカスのために"(1985)はM.ヒンターホイザーとM.A.アムランのヴィルトゥオーゾ・ピアノで聴き比べをしています。後者はフェルドマンらしい長時間の作品で、代表作は晩年の1980年代作品になるかもしれません。


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Viola in My Life I-IV Marek Konstantynowicz, va
1970年の作品でヴィオラの為の楽曲です。時代は欧エクスペリメタリズム前衛がピークから停滞時期に入るタイミングで、そこに影響を与えたとされる図形スコアからの脱却時期の作品ですね。その後は長時間化するわけで、ちょうど図形譜と長時間化の間の作品と言う事になるでしょうか。

演奏はヴィオラ独奏がMarek Konstantynowicz, 指揮はChristian Eggenで, Cikada Ensemble(I-III), Norwegian Radio Orchestra(IV)になります。







I, for viola-solo, flute, violin, violoncello, piano and percussion
vaの静的な単音ロングボウイングが印象的です。そこにpfと弦とperc.がやはり静かに重なって来ます。静の緊張感はまさにフェルドマンの音楽ですね。


II, for viola-solo, flute, clarinet, celesta, percussion, violin and violoncello
I.と同傾向で楽器編成が変わる分の印象違いです。こちらの方がカラフル、とは言え音数は少なく静の流れですには違いありません。後期の特徴、単音への拘りと反復、が静の中に存在しますね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  Andrew Stock(va), New Music Ensemble, の演奏です
  こちらの方が静的な印象は低めですね



III, for viola and piano
ヴィオラ・ソナタの様な最も小編成のDuo作品で、ホモフォニーの様な構成感が存在します。もちろん無調(スコアに調性符号はありません)ですが、IV.と共にコンベンショナルな印象があります。基本は単音と反復・変奏には違いありませんが。


IV, for viola and orchestra
構成から見るとヴィオラ協奏曲ですね。編成が大きくなって音厚(ヴォリューム・音色)が格段と上がって、面白さが増しています。流れも一番速い感じで変化を感じます。ソロ・ヴィオラとオケの対峙も明確に存在して協奏曲の様相になっていて、今の時代の多様性 "無調でも旋律があり幽玄さの流れ" の源流を感じます。



ヴィオラを主役に、デュオ, アンサンブル, オケまでのバリエーションある編成でフェルドマンの後期作品が楽しめるアルバムです。

"無調で神秘的な静"の流れ、技巧的には"単音への拘りと反復・変奏"、この時期のフェルドマンらしさを満喫できますね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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