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Musica Viva #36:欧州前衛エンノ・ポッペ(Enno Poppe) の "Fett / Ich kann mich an nichts erinnern"


Fett / Ich kann mich an nichts erinnern
エンノ・ポッペ (Enno Poppe, b.1969)
本ブログではお馴染みのドイツの現代音楽家/指揮者ですね。特徴はエレクトロニクスと微分音になるでしょうが、近年は反復や調性和音を使う多様性の現代音楽に少しづつ変化している感じです。今回は近年作品ですので傾向が見られそうです。

現代音楽ファンにはお馴染み、本ブログでも何回か紹介済みの"Musica Viva"シリーズ#36です。興味のある方はそちらを参照下さいね。

演奏はバイエルン放送交響楽団(Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks)と同合唱団、1.の指揮はスザンナ・マルッキ(Susanna Mälkki)、2.はマティアス・ピンチャー(Matthias Pintscher)。現代音楽を得意とする安定感ある顔ぶれです。


 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧






1. Fett (2018-2019)
パーカッションを除いた管弦楽曲です。いきなり微分音で入って来ます。微分音だけではなく、調性感の強い美しいハーモニーとのコラボレーションの様な流れです。ほぼ旋律は無く、ロングトーンが重なる反復で、響きですね。静的ですがどんどんと音が溢れて、それが寄せては返す波の様な抑揚を重ねて行きます。処々でサチュラシオン的な印象になっているかもしれません。聴くとパーカッションを外したのが、なるほどと感じますね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  指揮はCDと同じくマルッキ、オケはヘルシンキ・フィルです



2. Ich kann mich an nichts erinnern (2005-2015)
ポッペと同世代のドイツの作家・詩人のマルセル・バイアー(Marcel Beyer)のTEXTを元にした、オルガンと合唱と管弦楽の為の9パートのカンタータです。
 合唱は調性的でオケは微分音を含んだ幽玄なサウンドと言った、ポッペらしさですね。ロングトーンの音の重なりは1.と同様ですが、特徴的なのは音の厚みでしょうか。全体としては調性感の強い流れで、テンポ変化は薄く極端に暗くスロー重厚なカンタータになっています。



反復陶酔的な1.と幽玄重厚な2.。どちらもポッペらしさで、両者共にテンポ変化を抑えて音厚で変化を付ける処が特徴ですね。

今の時代の欧エクスペリメンタリズムを味わえる、興味深い一枚です!!




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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