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カティア・ブニアティシヴィリ の「ラビリンス」クールなピアノBGM



Labyrinth Khatia Buniatishvili, pf
"マザーランド, 森の中のピアノ・コンサート"以来、またコンサートでの生の印象も含めてソフトでエモーショナルさが一番の持ち味だと思うブニアティシヴィリ。そんな彼女らしさを発揮するアルバムが出ましたね。

全18曲でバロックから前衛現代音楽までを網羅したピアノ・ソロ曲集です。曲は全てエモーショナルでハードタッチはありません。

驚きはジョン・ケージの「4'33"」が入っている事ですね。トリビアネタで知っている人も多いと思われる前衛実験音楽の極みですからねェ。これでタイトル "ラビリンス" にとどめですか?!







1. デボラのテーマ(モリコーネ) - 2. ジムノペディ(サティ) - 3. 24の前奏曲 28-4(ショパン) - 4. 虹(リゲティ) - 5. バディネリ(バッハ) - 6. G線上のアリア(バッハ) - 7. ヴォカリーズ(ラフマニノフ) - 8. ラ・ジャヴァネーズ(ゲンスブール) - 9. 苦悩のワルツ(ヴィラ=ロボス) - 10. 神秘的な障壁(クープラン) - 11. シシリエンヌ(バッハ) - 12. 間奏曲Op.118-2(ブラームス) - 13. パリ・インテルヴァロ(ペルト) - 14. I am going to make a cake(グラス) - 15. ソナタ(スカルラッティ) - 16. コンソレーション#3(リスト) - 17. 4分33秒(ケージ) - 18. アダージョ(バッハ)


まず入りの透明感あるピアノの"1.デボラのテーマ"からこのアルバムのスタンス、と言うか前述した印象のブニアティシヴィリらしさでしょう

続く"2.ジムノペディ#1"はこの曲としてはかなり硬質な音色で本来の印象よりも表情が感じられますね。リゲティの"4.虹"の調性の薄い高音側の音色ももう少し表情が無い方が"らしい"感じですが、しっかりとpfを鳴らして来ます。バッハの"5.バディネリ"の様なハイテンポで歯切れの良い曲を混ぜて飽きがこない工夫もありますね。

"6.G線上のアリア"は中途半端なテンポとディナーミクの気がしますが、ラフマニノフ"7.ヴォカリーズ"では得意のエモーショナルさを弾いてくれます

ヴィラ=ロボスの"9.苦悩のワルツ"はアゴーギクとディナーミクで濃いめの表情付け、クープランの"10.神秘的な障壁"では洒脱さを披露します。退屈な2曲の後、ペルトの"13.パリ・インテルヴァロ"では音数の少ない叙情をタッチで表現して、続くグラスの"14.I am going to make a cake"では対比する様にリズムを刻むミニマルでディナーミクも強く表現します。

リストらしからぬ?"16.コンソレーション#3"はソフトでエモーショナルな素晴らしい曲でブニアティシヴィリの美しいpfが光りますね。

そして、問題はそれに続くケージの"4分33秒"でしょう。現代音楽をメインとするこのブログではお馴染みの名曲??wですが、ここに入れるのが驚きですね。これは屋外録音かもしれませんね。(ヴォリュームをあげるとわかります) ちなみに演奏時間は4'34"。ラスト前ですが、これをラストにした方がいっそう面白かった気がしますが怒る人が出るかもw



ブニアティシヴィリらしさにいっそう磨きがかかった、クールなピアノBGMアルバムです。

全体通して静でスローで透明感を基調としたピアノ曲を聴く訳で、この曲が特にどうのと言う事はないでしょうがあえて言えばベスト・トラックはラフマニノフの"7.ヴォーカリーズ"でしょうか。

ゆっくりとソファーに身を委ねて二人で美味しいウィスキーを楽しむ、そんなアルバムですね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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