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クラウス=シュテファン・マーンコプフ(Claus-Steffen Mahnkopf) の「Flute Music, フルート作品集」"新しい複雑性"



クラウス=シュテファン・マーンコプフ
(Claus-Steffen Mahnkopf, 1962/10/22 - )
言わずと知れたブライアン・フォーニホウに師事したポスト・ファーニホウの一人、欧州エクスペリメンタリズム"新しい複雑性(New Complexity)"のドイツ人現代音楽家ですね。独前衛音楽の拠点の一つフライブルク音大でファーニホウの他K.フーバーにも師事していて、ダルムシュタット夏季講習会での活躍もあるフライブルク楽派です。

と、この様な書き方は今の時代、既に死語だらけかもしれませんね。以前はその様な流れが重視された訳ですが、今やファーニホウも米在住ですし、派閥系の区分はかなり薄くなっているでしょう。


 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧



Flute Music Shanna Pranaitis, fl
フルートの技巧系現代音楽と言うと"ブライアン・ファーニホウ"と"カイヤ・サーリアホ"の二人がすぐ浮かぶ訳ですが、ファーニホウとの類型性が高いマーンコプフですから何となく想像がつく様な気がしますね。(サーリアホもファーニホウに師事している訳ですがw)

4.にだけsopが入りますが、全てフルート・ソロ曲でバス・アルト・ピッコロ、いろいろなフルートが選択されています。CDの曲順を変えて年代順に聴いてみようと思います。(曲No.がCDの順)
フルート奏者はシャンナ・プラナイティスです。







2. coincidentia oppositorum (1986) for alto flute
尺八の音色やタンギングによる詰まった音、唇を震わせる様な音、それらを組み合わせて動機の反復・変奏となっています。もちろん心地良い旋律は存在しませんが、単調で興味が湧く流れが見つかりません。


5. succolarity (1989) for flute
反復・変奏が執拗な高音動機が続きます。スローとクイックの組み合わせにはなっていますが、短調さは避けられません。後半になると技巧性が上がって来て何とか面白くなって来ますね。


3. La terreur d'ange nouveau (1997-99) for flute
基本的な奏法は変わらないのですが、音の出し入れの強弱や、聴いてわかる技巧性が上がって来て表情にも変化が現れて来ました。スコアの難易性は以前から高い様ですが、この辺りから面白さが上がりますね。変奏・反復の基本構成は変わらないのをどう見るか、かもしれません。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  スコア付きです。奏法指示を含めてスコアの難易性が高いのがわかりますね



6. Kurtág-Cantus II (2013) for piccolo
以前、マーンコプフのクルターグへのオマージュアルバムをインプレしましたが、これもクルターグ絡みの楽曲ですね。ppの弱音で入って来る処から今までとは異なるアプローチで、静音の神経質な流れを作ります。奏法的にも単純化が進んで表面上の技巧性は低くなりますが、明らかに曲としての構成感は上がっていますね。緊張感が感じられます。


4. Finite Jest (2014) for flute & soprano
この曲だけソプラノ(フラウケ・アウルベルト, Frauke Aulbert)が入ります。voiceとflのdialogueですね。flも喋る様な落ち着いた流れでvoiceの切れ上がるシュプレッヒゲザングと対峙します。時にリズムを刻む様なflがvoiceのバックボーンになったりして、これが一番面白いですね。でも実はsopの発する技巧が凄くてflが霞んでいますw


1. atsiminimas (2016) for bass flute
一番新しい楽曲ですね。奏法を変化させて来ますが、反復・変奏が強くなって昔帰り的な楽曲です。奏法変化による表情はあるのですが、年代順に4.の後に聴くと面白さが感じられなくなってしまいます。



単調な印象の1900年代、面白くなるのは2000年代。でも圧倒的にgood!!なのはvoiceが入る4.Finite Jestです。このF.アウルベルトのsopの前には他の曲は全て霞んでしまいますね。

シャープですがやや抑揚に欠けるS.プラナイティスのflが、その原因の一つなのかもしれません。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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