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オウティ・タルキアイネン(Outi Tarkiainen) の「The Earth, Spring's Daughter | Saivo」ラップランドの現代音楽

ノルドグレン, サッリネン, コッコネン, と歴代のフィンランドの現代音楽家を続けてインプレしたので、今回は若手(35歳)の女性音楽家を聴いてみましょう。


オウティ・タルキアイネン (Outi Tarkiainen, 1985/2/7 - )
シベリウス音楽院で習い、ロンドンやマイアミ大でも学んでいます。特徴的なのはジャズをベースにしている事と声楽に興味を持っている事だそうです。またラップランド生まれで、かの地の民族サーミに根差したテーマを用いている事もある様ですね。


 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 北欧近現代音楽CD(作曲家別)一覧


The Earth, Spring's Daughter | Saivo
歌曲と協奏曲の二曲セットです。"1. 大地, 春の娘"(Eanan, giđa nieida ) はサーミの詩人のTextを用いています。"2. サイヴォ"はサックス奏者のユッカ・ペルコ(Jukka Perko)のために書かれていて、ソプラノ・サックスにペダル・エフェクターを使っています。タイトル名はサーミ語で神聖なる土地を意味するそうです。

演奏は個人的に興味ある、来日公演にも行きましたね、ヨン・ストルゴーズ(John Storgårds)の指揮でラップランド室内管弦楽団です。







1. The Earth, Spring's Daughter (2014-15)
9パート構成です。冒頭サーミ語でしょうか全くわからない言語で語られるText、その背景は調性音楽で幽玄な音になっています。パート2以降は歌唱となって、ライナーノートには英訳があるのでストーリーはわかりますね。

音楽は明るい・暗い、強い・弱いと言った表情変化はありますが、前衛ではなく神秘主義的な音色で構成されて、一部は民族音楽和声を感じる事がありますね。トリル・トレモロをバックにロングトーンの音色が前に出てくる、そんな感じです。明確な主題の様な旋律は存在しませんが、パート毎に動機があってその変奏が主構成の様です。今の時代のクラシック音楽の歌曲的ですね。ラスト"Epilogue"のvcの演奏が良いです。


2. Saivo (2016)
5パートの楽曲です。曲構成的には同じで、トリル・トレモロを背景にして旋律が乗ってくる幽玄な流れですね。サックスがメインですが、他の楽器もソロ的に出て来ます。sop-saxのエフェクト音もあまり特徴的な音を出す事がありません。処々で面白いピチカートやパーカッションが使われますが、個性を感じるレベルでもありません。サックスの超絶技巧カデンツァか即興パートでもあると面白かったかもしれませんね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  ご本人のYouTubeから抜粋ver.(4. Reflection - 5. Fissureから?)です
  Anna-Maria Helsing指揮、Tapiola Sinfoniettaの演奏です
  sop-saxはCDと同じJukka Perkoですね




機能和声の音楽で前衛ではありません。ジャズ和声もなく、今の時代に多い幽玄深淵さを感じさせる音楽でしょうか。出し入れの強さもありますしね。

興味深い個性・特徴が感じられないのは残念ですが、今の時代を楽しめます。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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