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エディット・カナ=ドゥ=シズィ(Edith Canat de Chizy) の管弦楽「Times」空間音響系現代音楽



エディット・カナ=ドゥ=シズィ
(Édith Canat de Chizy, 1950/3/26 - )
フランスのベテラン女性現代音楽家ですね。早くからエレクトロニクスを導入した事で知られていますね。ソルボンヌ大で音楽以外にも考古学や哲学も学んでいる様で、パリ音楽院ではアナリーゼや作曲をはじめ多くのジャンルで優秀な成績だったそうです。

エレクトロニクスと本人の楽器でもあるヴァイオリンをはじめとする弦楽を得意としてIRCAMにも楽曲提供していますね。来日経験もあります。



Times
大規模オーケストラ作品集になります。曲により指揮者とオケは代わりますが、山田和樹さん(1)と井上道義さん(3)が指揮者で入っていますね。







1. Times (2009)
代表作ですね。旋律はありますが主張は低く、鳴り響く"音"に軸足がありますから空間音響系でしょう。強音パートが多く、緊迫感のある打楽器・管楽器の音色が特徴的です。終盤に静音パートが来ますね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?


2. La Ligne d'Ombre (2004)
ノイズから入って来て、グリッサンドで音が広がり始めます。そして強音パートになると打楽器・管楽器が鳴らします。静の中の微音・弱音が主体になっていますね。音数は決して少ないわけではありませんが。


3. Yell (1989)
緊張感がありますね。静の空間が強調されていて、音も静音が中心的で幽玄さが感じられます。そこが前の二曲との違いですね。背景には微小な残響音が常に残されています。もちろん溢れる様な音の空間もやって来ます。
カナ=ドゥ=シズィの楽曲構成は短旋律の反復と単音ロングトーンが主体ですが、グリッサンドとトリル・トレモロがポイントになっている感じですね。


4. Alio (2002)
得意とする静の緊張感をベースとするパターンです。


5. Omen (2006)
無音に近い微音ノイズ(弦のトレモロでしょうか)から入ってくるのもパターンの一つですね。背景音のノイズは鍵盤打楽器のボウイングも使っているかもしれません。(間違っていたらゴメンなさい) clとperc.が音を主導して、緊迫感の中に音が散りばめられます。



基本は調性ですが旋律で構成されてはいません。空間音響系、張り詰めた"音"のサウンド・スケープですね。

好きなパターンですが、弱点は似たり寄ったりの危険性と少し古さを感じる事かも。一曲目などはクセナキスやヴァレーズが浮かびますね。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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