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Bang on a Can と エイス・ブラックバード(Eighth Blackbird) のコラボレーション『Singing in the Dead of Night』今の米現代音楽


Bang on a Can (founded 1987)
N.Y.を中心に活躍するこのブログで超一押しの米国現代音楽集団の "Bang on a Can"(以下BOAC) ですね。今回はその創設者三人が楽曲を提供しています。紹介は過去ログにありますので割愛です。


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今回はエイス・ブラックバードからの委嘱なので、BOACのアンサンブル Bang on a Can All-Starsの演奏ではありませんね。また、この作品はBOACと振付家スーザン・マーシャル(Susan Marshall)との初コラボの作品で、舞台ではパフォーマンスも楽しめる"特殊な音作り"がありそうです。



Singing in the Dead of Night Eighth Blackbird
アルバム・タイトルの冒頭に"Blackbird"を付けると、すぐにビートルズのホワイトアルバムに入っていた有名曲の冒頭の歌詞だとわかります。当時はこの曲をギター一本で弾いたものですw

と言う事でタイトルは全曲その歌詞から取られています。楽曲的には全く関係なく、今回アルバムタイトル曲を作ったJ.ウルフの不眠症での音楽イメージからだそうです。なるほど、歌詞が浮かぶとニヤッとしてしまいますね。D.ラングの3パート作品の間にM.ゴードンとJ.ウルフの楽曲が挟まれる並びになっています。

ちなみにエイス・ブラックバードはシカゴを拠点とする米現代音楽セクステットです。こちらも本ブログご贔屓、名前の由来等々過去ログにありますので紹介は割愛ですが。(以前はネットにエイ""・ブラックバードとある事が多かったのですが、やっとこう書かれる様になりましたね)







1. These broken wings, Part 1 [David Lang]
プチプチと弾ける様な音列的な印象の流れです。音の跳躍もありますが、もちろん音列配置の訳はありません。反復のホモフォニーなのですが、陶酔的な混沌の印象が残りますね。サウンド的にはいかにもBOAC的です。


2. The light of the dark [Michael Gordon]
一転してvcの濃厚なグリッサンドをベースラインにして、そこにvnや管楽器のキラキラした旋律が絡んできます。高速アルペジオはモノフォニーで奏でられる事もあって、ここでも陶酔的な混沌イメージです。後半はポリフォニーの様相も見せますね。


3. These broken wings, Part 2 (Passacaille) [David Lang]
邦楽の笛の様な静の音色、そこに楽器不明の打撃音が入ります。これはステージで何かやっています。後半はスロー音階で管弦がゆっくりと歩む中に、ここでも不明の打撃音… これはパフォーマンスでしょうからステージが見えないとダメですね。打撃音はエレクトロニクス処理もされている様です。静と打音の面白さです。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  Ensemble ConnectのLiveステージです。打撃音がわかります



4. Singing in the dead of night [Julia Wolfe]
等拍リズムを刻むpf、そこに各楽器がロングトーンでポリフォニカルに絡んできます。大きなパウゼを挟みながら少しづつ音厚を上げて行きます。途中でサラサラと言うノイズが入ってきます。スーザン・マーシャルが仕込んだパフォーマンスでしょう。(サンドペーパーか砂かのはず…w) そのシーンではpfはストップして静的空間になりますね。#3と類型性が強いです。その後J.ウルフにしては珍しい即興的なパート(あくまで反復主体です)が現れるので、ソナタか複合三部形式かの様な構成感がありますね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  ノイズを出している時にpfがお休みの理由がわかりますね
  このパフォーマンスには他にもヴァリエーションがある様です



5. These broken wings, Part 3 (Learn to Fly) [David Lang]
明らかなポスト・ミニマルのサウンドに回帰します。明確に刻まれるリズムが印象的です。一番シンプルで、ここではパフォーマンスはない様です。



もちろんポスト・ミニマルで三者三様ですが、陶酔的な混沌の今の米現代音楽になっています。

残念なのはパフォーマンスが明らかにあるのが分かるので、それが視覚に反映しないもどかしさが残る事ですね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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