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エリック・モンタルベッティ(Eric Montalbetti) の室内楽作品集「Harmonieuses Dissonances」

ソロ、管弦楽、そして今回の室内楽と展開して来たモンタルベッティ。そろそろインプレを残しおきましょう。


Composer
エリック・モンタルベッティ
(Éric Montalbetti, b.1968)
フランスの現代音楽家ですね。ピアノとオルガンを習い、仏学問の頂点Collège de Franceに続いてIRCAMでP.ブーレーズに師事しています。P.マヌーリ、T.ミュライユにも学んで仏前衛系の印象でしょうか。M.リンドベルイにも習っていたりするのが気になりますがw

ラジオ・フランス・フィルの芸術監督を務めてもいましたが、楽曲デビューは2015年と遅咲きですね。本年7月には板倉康明/東京シンフォニエッタがモンタルベッティ作品(委嘱作品・他)を公演予定ですが、COVID-19で危ぶまれます。


Album Title | Player
Chamber Music
"Harmonieuses Dissonances"
二重奏曲, 三重奏曲, 四重奏曲, ですね。ソロ曲を得意としていたので、小編成楽曲は実力発揮ではないかと期待しています。楽器編成的には極アコースティックでIRCAMらしい電子処理は無い様ですね。

演奏はC.テツラフ(vn, #1)や永野英樹(pf, #3)さんの様な知られた顔ぶれが揃っています。






1. Duo Pour Violon & Piano
  "友情あふれる人生への感謝の歌"
ピアノとヴァイオリンの重奏曲です。対位的な関係をメインに構成されていて、処々でホモフォニーの顔を覗かせます。調性感が強く、適度な不協和音を使って幽玄さを醸す感じですね。中間部?辺りで少しpfソロの無調強音パートが登場しますが、楽風印象は変わりません。
特別な和声もなく、構成感にも新しさを感じませんね。


2. Hommage à Matisse, pour Clarinette & Voix De Femme
  "マティスへのオマージュ"
メゾソプラノとクラリネットのデュオです。voiceはヴォーカリーズですから楽器と同じ扱いでしょう。他の楽器組合せver.もある様です。
いつもの事ですが、voiceは人間なので極端に調性を崩した旋律はありません。3パート曲ですが、変化は薄く中庸な流れでフラットです。clは跳躍音階も出しますが、旋律感が低いだけで機能和声的ですね。


3. Trio Pour Violon, Violoncelle & Piano
  "ピアノ三重奏曲"
ピアノ, ヴァイオリン, チェロの三重奏曲です。楽器数が一つ増えて少し面白さが感じられます。単なる対位的な二つの楽器から、三つのポリフォニー、もしくは二つのホモフォニーと一つの対位関係、それだけでも緊張感が変わります。
流れ自体は同じですから、表情変化はあまりなくて中庸の変化幅です。それを超える何かが欲しい気がします。


4. Quatuor à Cordes "Harmonieuses Dissonances"
  "調和する不協和音"
弦楽四重奏のアルバム・タイトル曲です。タイトルがモンタルベッティの音楽を表現していると思います。
仮にこれを20年前のアルディッティSQが弾いたと想像すると、四つの弦はもっと切れ上がった神経質な演奏をするでしょう。それなら面白いかもしれませんね。そう言う感じの作品です。




 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  Alpha ClassicsからのPVです



今やありげなパターンの一つ、調性の薄さを生かした幽玄な現代音楽ですね。技巧的に特徴的な和声を感じる訳でも奏法がある訳でもありません。跳躍旋律が現代音楽的ですが、その分変化に乏しくなります。

個人的には、以前何処かで聴いた様な現代音楽室内楽に感じます。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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