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満身創痍の情熱『マーラー 交響曲 第6番』 «ネット配信» ガリー・ベルティーニ/都響 1981年9月28日

COVID-19でコンサートが軒並み中止を迫られる中、都響さんが "おうちでオーケストラ「都響ラジオ」" で過去のコンサート音源を配信してくれています。今回は都響マーラーファンが待っていた東京文化会館のベルティーニで嬉しいですね。


Conductor | Orchestra
ガリー・ベルティーニ (Gary Bertini)
東京都交響楽団 TMSO
ベルティーニが都響に初登場した時のマーラー6ですね。その17年後に都響の首席指揮者(1998-2005)に就任しています。

ベルティーニは本公演の8年前にベルリン・ドイツ響(1973)、3年後にケルン放送響(1984)、21年後には都響(2002)、と三回の同曲録音を残しています。比べてどうかも気になりますね。


▶️ 都響公式YouTubeチャンネル (2020年11月11日まで)





マーラー 交響曲 第6番 «ネット配信»
(Live at 東京文化会館, 28 Sep. 1981)

mahler6-bertiniTMSO-1981.jpg


第一楽章
低重心で進む第一主題行進曲は刺激があります。モットーからパッセージも表情変化を付け、アルマの主題は華やかで少し速めです。なんと提示部反復なし (1973年のベルリン・ドイツ響もです。時代ですね)
展開部の主題対比は明確で安心感がありますね。特にスローの第二主題はアゴーギクが生きています。再現部は第一主題を荒々しさでリードして良い流れを作り、ラストの音を引き伸ばしてコーダに入ったりと個性を見せてくれます。
上手いアゴーギクとディナーミクの第一楽章になっています。

第二楽章
スケルツォです。主要主題は落ち着きながらシャープに、途中から刻む様なアゴーギクを効かせているのも面白いですね。トリオはスローで室内楽の様に、続く木管の動機も揺さぶりの中から現れて印象的です。

第三楽章
主要主題は超スロー、第一トリオもスローで哀愁感を振付ています。中間部はhrの音色が美しく明るさが大きく広がりますね。山場は劇的で個性的なアンダンテになっています。

第四楽章
序奏は緊張感を感じさせ、モットーの前で大きく上げるとアレグロ・エネルジコからの第一主題は疾走する様な行進曲になっています。パッセージはHrを大きく鳴らして主題との対位色の濃い流れを作ります。第二主題は軽快さが際立ちますね。展開部もコントラストが強烈ですが、それまで怪しげレベルだった演奏はフライングなど酷いパートが出現してしまい金管はボロボロです。


揺さぶりで個性を見せるマーラー6です。演奏の荒れ具合はNGレベル、この演奏を支えているのはベルティーニの思いとそれに応えるべく演奏を続ける都響の熱意でしょう。

3年後のケルンの中間楽章の穏やかさ、21年後の都響再演の行儀の良さ、に対して満身創痍ながら気持ちの伝わるマーラー6。なぜかこういう演奏に惹かれてしまいます。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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