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フレデリク・ムンク・ラーセンの「Within」デンマーク前衛実験現代音楽家ギター作品集

北欧にあって"ヤバイ"現代音楽の一つ、デンマークの前衛音楽です。


Album Title | Player
WITHIN
フレデリク・ムンク・ラーセン (Frederik Munk Larsen, b.1974)
デンマークのギタリストで指導者ですね。デンマーク現代音楽家の王道, オーフス王立音楽アカデミーで学び、現在は同アカデミーで教鞭をとっています。デンマークを中心とした現代音楽家からのギター作品を数々献呈されていますね。

今回のアルバムは、個人的には並んでいる危険な?デンマーク現代音楽家の方がメインになります。







ベント・セアンセン
(Bent Sørensen, b.1958)
デンマークの現代音楽家です。日本語読みがサーアンセン、ソレンセン、など例によって怪しいですね。デンマーク内で学んでいて、楽風はグリッサンドと微分音の幽玄な美しさが特徴的です。

Melancholy Dances (2008)
 [I. Angelus Waltz - II. Shadow Siciliano - III. Midnight Mazurka - IV. Sliding Sarabande - V. Doll March - VI. Dark Jig]
 6パートの楽曲ですが1'〜3'以下の小曲集です。微分音のギターアルペジオ、チョーキングではなくペグ調整でしょう、やトリルトレモロ、を組み合わせながらシンプルで美しい音楽です。基本的には音数は少なく、音楽と言うよりも"音・音色"と言った方がピッタリ来る感じですね。調性を軸にしながらの美しさがセアンセンらしいですね。
ちょっと自分でも弾いてみたい、そんな感じ。



シモン・ステーン=アナセン
(Simon Steen-Andersen, b.1976)
このブログで一押しの現代音楽家の一人です。北欧デンマークにありながら欧州エクスペリメンタリズムの実験現代音楽の流れの先端にいますね。ダルムシュタットにも登場しています。

In-side-out-side-in.... (2001)
 一転して激しいフラメンコの様な弾き方です。違うのは和声で、スパニッシュ感が押さえられている事でしょう。徐々にその流れが変化して、後半ではナットの上を使う様な特殊奏法の音も交えながら即興性が強まります。強いディナーミクで刺激がありますね。
もちろん無調ベースで耳馴染みの良い旋律は存在しません。ステーン=アナセンらしい前衛性のギター曲になっていますね。



イェぺ・ユスト・クリステンセン
(Jeppe Just Christensen, b.1978)
上記ベント・セアンセンにも師事しているデンマークの前衛現代音楽家です。ドイツでW.リームにも習っていますね。日常ツールを楽器として使う技法?が個性的です。

Ground, vol. 8 (2008)
 I, II, III, の3パート構成です。まず、調性和音のグリッサンドが印象的で、結構厄介そうな音作りです。ピッキングはブリッジ近くとか譜面に指示がありそうな感じですね。ピック以外の物も使われていそうな音色もあります。パートII では叩きつける、多分手でしょう、激しい演奏もあります。パートIII では単音の微分音とグリッサンドが現れますね。
基本の流れは和音のグリッサンドで、そこから現れる微分音を使って調性感を落とした流れを作っている感じです。



ニルス・レンスホルト
(Niels Rønsholdt, b.1978)
デンマークの現代音楽家で、オーフス王立音楽アカデミーでカール・ラスムセン(Karl Aage Rasmussen)と上記セアンセンに習っています。ベルリンで前衛系のオペラやインスタレーションを学んでいますね。尖った前衛です。

WIR I (2005)
 一番変わってますね。吐息とエレクトロニクス処理のズーム音の会話です。それが6'半ほど続きます。これぞ実験音楽系レンスホルトでしょう。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?



ギター・ソロ曲という事で、無茶苦茶な前衛性はありませんね。前衛性一番は最後のレンスホルトでしょうね、やっぱり。

デンマーク実験音楽の顔ぶれとしては少し大人しい感じはします。とは言え前衛感のあるギター曲を様々な個性で味わえるアルバムになっているのは嬉しいですね。



 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 北欧近現代音楽CD(作曲家別)一覧


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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