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ヤニック・ネゼ=セガン/フィラデルフィア管『マーラー 交響曲 第8番 "千人の交響曲"』

藤村実穂子さんが第二アルト "エジプトのマリア" で入っているのがポイントですね。


Conductor | Orchestra | Date
ヤニック・ネゼ=セガン (Yannick Nézet-Séguin)
The Philadelphia Orchestra, 2016-3/10-13 Live rec.
現在メトロポリタン歌劇場(メト, Met)とフィラデルフィア管弦楽団、二つの音楽監督を兼ねる若手人気指揮者ですね。そのネゼ=セガンが手兵のフィラデルフィア管を振ったマーラー8です。

ちなみにフィラデルフィア管はマーラー8番の米国初演(1916年, ストコフスキー指揮)を行なっているそうです。本Liveの100年前と言うのが凄いですね。



マーラー 交響曲 第8番



第一部
提示部:第一主題「来れ創造主たる精霊よ」は高らか感強くスタート、第二主題のソプラノでテンポを緩めると重唱群はスローの中に濃厚に絡みます。緩いアゴーギクが効果的です。
展開部:緊迫感の重唱からなだらかに鎮め、第一主題変奏の合唱出現は激しく劇的にアップテンポで突撃風です。
再現部:はメリハリ良くコンパクト、コーダでは少年合唱団の澄んだ"Gloria…"が独唱と合唱でハイテンポで強烈な流れを作りクライマックスへ向かいます。

パワー軸足の見晴らしの良い第一部になっていますね。


第二部
【1. 序奏:山峡・森・岩・荒地】
5度下降のピチカート主題は神秘的に入り、スローを基本に抑揚を振って表情を感じる良い流れです。

【2. 緩徐:聖なる隠者たち】
「合唱とこだま」は序奏主題のトレースで、「法悦の神父」はバリトン(Markus Werba)ですがテノールの様な伸びの良さです。「瞑想の神父」は落ち着いたバスで、両者凛々しい愛の讃歌ですね。

【3. スケルツォ (アレグロ):天使たちと子供たちと】
「天使の合唱」「祝福された少年たち」は軽快、「若い天使たち」は しっとり、「成熟した天使たち」では第一アルトとスローで表現力ある'愛の力'を歌います。コントラストが良いですね。

【4. フィナーレ:マリア崇拝の博士、懺悔する女たち、栄光の聖母】
「マリア崇拝の博士」のテノールは少し細く弱い感じです。合唱がスローな光が射す様な流れを作って「かつてのグレートヒェンの告白」が願いを伸びやかなsopで歌います。
「罪深き女」と「サマリアの女」は力強く、「エジプトのマリア」藤村さんは抑揚ある表現力が光りました。"贖罪の女三人の合唱" でも藤村さんの艶あるアルトが楽しめます。低いパートですが負けていませんね
ピークとなる「栄光の聖母」は天空の声、バンダが生きて、の気配がありました。

【5. コーダ:神秘の合唱】
「神秘の合唱」は鎮まり感が弱い感じですが、ソリストが入ると山場へ向かいクレシェンド強く山場を作りました。この曲らしさを生かしましたね。

ラスト大団円が見事な第二部になりました。


表情豊かな緩急出し入れで心地良いマーラー8です。独唱は女性陣が聴かせてくれましたね。「マリア崇拝の博士」が頑張ってくれたらベターだったかも。

第一部のコントラストは特に見事で "オッ!"と 思わせてくれましたが、第二部になってスロー軸足がメリハリを薄く感じさせたのが残念ですね。まぁ第一部は殆どの場合好演っぽくなるわけですが…



本年リリースのマーラー8は他にもV.ゲルギエフとG.フェルツがあるので、ゲルギエフ/ミュンヘンフィルを続けてインプレする予定です。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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