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期待を上回る好演:尾高忠明指揮・大阪フィル の『マーラー 交響曲 第9番』



Conductor | Orchestra
尾高忠明
大阪フィルハーモニー交響楽団
大フィルと言えば朝比奈さんがすぐに浮かぶわけですが、その後 大植英次さんが音楽監督を務め、今は2018年から尾高忠明さんがその席についていますね。(大植さんと尾高さんの間に、井上道義さんが主席指揮者を務めていました)

その尾高さんが振った2019年のマーラー9です。これで四人のマーラー9番が出揃いました。それぞれ実に興味深い演奏ですね。(大植さんと井上さんは大フィルではありませんが)


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マーラー 交響曲 第9番
(フェスティバル・ホール, 2019年4月12,13日)



第一楽章
第一主題は抑えた入りから少し感情を込め、第二主題で切迫した流れを作ります。反復は感情豊かで第三主題も切れ味がありますね。展開部前半は低い落ち着いてJ.シュトラウス引用が心地良く、その後の出し入れの強い流れにつなげて再現部へと入ります。ラストのスローは効果的ですね。
微妙に振られたアゴーギクが効果的なスパイスとなった第一楽章です。

第二楽章
レントラー主題は跳ねる様に踊る様に、第一トリオでもシャキッとしながら舞踏的な流れを崩しません。第二トリオでは優美に色合いを変えて中間部的な様相を明確にしています。後半の主題回帰での荒れたパートはもう少し力感があっても良かった気がします。そこが少し長さを感じさせる気がします。

第三楽章
主要主題はシャープです。第一トリオでもリズミカルにキープして見晴らしの良さがありますね。この二つの主題のポリフォニカルな絡みは聴き応えがあります。中間部(第二トリオ)はあまりスローに落とさず、穏やかさの中に緊張感を感じます。その点ではあまり最終楽章のターン音型を意識させない様にしているかもしれませんね。ラストはビシッと決めて、締まりのある第三楽章です。

第四楽章
力の入った短い序奏から主要主題は穏やかに、テンポはあまり落としません。それでも気持ちの伝わる流れになっていますね。第一エピソードは入りからターン音型の鎮まりを見せて終盤への導入を感じさる構成です。第二エピソードは二つの山場を大きく鳴らすと、対比的に鎮めてターン音型の静寂へと落ち込んで行きます。フィニッシュまで緩やかに"ersterbend"です。
せっかくのLIveで好演なのにアプローズがカットされているのは残念。


締まりのある流れ、表情のある楽章構成、クールなマーラー9です。決して暴れたり、極度にエモーショナルに陥る事もありません。アゴーギクの色付けが絶妙で、効果を見せています。大フィルも見事です。

予想を上回る、失礼!!、聴き応えのあるマーラー9になっています。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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