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エヴァン・ジポリン(Evan Ziporyn) のソロ・クラリネット『this is not a clarinet』


this is not a clarinet
ジポリンと言えば"Bang On a Can"(以下BOAC)であり、そのマラソン#1から始まりBang On a Can All Starsの創設者(1992年)の一人ですね。残念ながら2012年で退団しています。

そのジポリンがBOAC All Stars時代、同年代の音楽家の曲も含めてソロ・クラリネット曲を並べたアルバムです。もちろんBOACのレーベル"Canteloupe"からのリリースです。







エヴァン・ジポリン
(Evan Ziporyn, b.1959)
シカゴ生まれでマサチューセッツ在住の米現代音楽家、このブログご贔屓の音楽家の一人です。ポストミニマルですが、バリのガムランへの傾倒が印象的です。

Partial Truths
 ジポリン得意のバスクラリネットの楽曲です。フラッタータンギングや重音、オクターブを使ったりvoiceを絡めたりと、バスクラの音色だけでなくテクを使っています。でも根底に流れるのはトリル・トレモロを使った美しい旋律ですね。もちろんクラリネット技巧曲でもあります。

4 Impersonations
 4パートの民族音楽和声の楽曲集です。#1"Honshirabe"はタイトル通り尺八音楽風の和声で、音色はclそのものなので不思議な印象です。#2"Pengrangrang Gede"も同様に何らかの民族音楽和声になりますね。ハイチでしょうか、少しエコーがかかっていますね。#3"Thum Nyatiti"はニャティティとあるのでケニアの民族音楽がベースでしょう。ハイテンポのミニマルになっていますね。#4"Bindu Semara"はバリの民族音楽ベースですね。穏やかな流れが印象的です。



マイケル・テンツァー
(Michael Tenzer, b.1957)
N.Y.生まれの現代音楽家で民族音楽の造詣が深いですね。特にバリのガムランに関しては第一人者の一人と言われています。その関係でジポリンやBOAC、そしてCanteloupeとの関係が出来上がっているのでしょうね。

3 Island Duets
 3パート楽曲で2本のclの曲です。2本のclの同拍異音の#1、ハイテンポでホモフォニーの#2、単純反復と反復旋律の対比の#3、という構成です。
いずれもバリ民族音楽和声が下敷きになっている感じですね。基本的にはポスト・ミニマルだと思いますが、さほどの目新しさはありません。



デイヴィッド・ラング
(David Lang, b.1957)
米現代音楽家でBOACの創設者ですね。既に何回も紹介していますので割愛ですw

Press Release
 バスクラ曲です。一本のclで二つの音を出す技巧曲ですね。奏法的には分かりませんが、破裂音的な音との対比がとても面白いですね。下記映像を見るととても興味深いです。もちろんミニマルです。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  Ashley Smithのバスクラです。映像があると少しわかり易いですね。
  一度観る価値ありの、オススメです




クラリネットの楽しさを味わえる一枚になっていますね。無調混沌の現代音楽ではないので、純粋に楽しめそうです。逆を言えば、少し物足りないと感じてしまうのも仕方ないかもしれませんね。

残念ですがMichael Tenzerの曲が足を引っ張っているでしょうか。その代わりにDavid Langをもう一曲入れたら面白かった気がします。



 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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