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ルーラ・ロメロ(Lula Romero) の繰り出すライヴエレクトロニクス「Ins Offene / Die Wanderung / Entmündigung」


ルーラ・ロメロ
(Lula Romero, 1976 - )
スペイン(マヨルカ島)生まれの女性現代音楽家です。セビリア、ハーグ、グラーツで学び、現在はベルリンを拠点に活躍中です。楽風は電子音楽、特にライヴエレクトロニクスで知られていますね。

以前は"テープ"と表現されていましたが現在はもちろんソフトによるプログラム構成です。プログラムと言っても直接言語を構築する訳ではなくモジュールの操作になりますね。今の時代で言う"プログラム"です。彼女はサンプリングデータのミリ秒単位での細分化等も導入して先端のエレクトロニクスを楽しめます。


Deutscher Musikrat "ZeitgenössischeMusik"
Wergoレーベルのシリーズ「ドイツ音楽評議会 "現代音楽"」がキュレーターとなった作曲家紹介での一枚です。

ロメロが得意とするエレクトロニクスが全面に扱われていますね。プレイヤーによる電子音処理選択や様々な音がエフェクト処理されているそうです。元の音源がなんであるかが不明になる音響処理ですね。その一部の音はフィールド的で、ミュージックコンクレートにもなっていそうです。






Ins Offene, for 10 instruments and live electronics (2012/13)
アンサンブルとライヴエレクトロニクスです。細かい旋律とグリッサンドのポリフォニー・ポリリズムで打楽器のインパクトが大きいです。反復も強調されている感じで、数分すると流れに統一性があるのがわかります。その流れは変化して、主題の様に楽曲を構成している様ですね。それがノイズ系になったりもします。そこでは明らかにエレクトロニクスとわかるパートがありますね。
調性感の強い流れから入り、無調混沌、ノイズと表情変化も大きく、最後は調性感が回帰します。いかにも前衛的な感じです。


Die Wanderung, for solo instruments and live electronics (2016/17)
6パートの楽曲で、ソロはfl, sax, accordion, hp, vcですね。緊張感のある空間にソロ楽器と明らかな電子音が混じっているのがわかります。それ以上の電子処理はCDで聴き分けるのは難しそうですね。楽曲としてはポリフォニカルな混沌になりますね。クラッタリングの様な特殊奏法も入っている様です。静的流れのパートが多いですが、今の時代の欧エクスペリメンタリズムの印象ですね。#2パートのsaxなどは前衛Jazzの色合いも感じます。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  "Die Wanderung II" ですね



Entmündigung, for two sopranos, alto and live electronics (2015/16)
2人のsop, 1人のaltoとライブエレクトロニクスです。Textはなくヴォーカリーズですね。肉声が強張れば電子音も強張り、肉声が叫べば電子音もそうなります。肉声に触発される電子雲の中に居る様な空間になります。上記2楽曲とはまた異なり面白いです。



基本的流れは刺激と緊張の無調混沌空間です。ステージでないとエレクトロニクスがどの程度使われているのかは微妙ですが、楽曲の中に消化されている感じですね。

強弱や調性に近い流れもあって、今の多様性欧州エクスペリメンタリズム現代音楽を楽しめる一枚でしょう。



 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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