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シュテファン・イルマーのピアノで聴く、ジギスムント・タールベルク『ピアノ作品集』


ジギスモント・タールベルク
(Sigismond Thalberg, 1812/1/8 - 1871/4/27)
スイス生まれでフランス・オーストリア・イタリアで活躍した、ロマン派時代のバリバリの超絶技巧ピアノストにして作曲家ですね。

曰く、3本や10本の腕や手があると言われる程の技巧曲の名手で、作品はトランスクリプションも含みますね。その辺りもよく比較されるリストと似ています。(リストもベートーベンの曲などトランスクリプションを残していますね)


12 Etudes Op 26, Fantaisies Op. 33 & Op. 40
二つの幻想曲と、12エチュードの三曲を収録したピアノ曲集ですね。エチュードは前後半を分けて、その間に「ロッシーニ "湖上の美人" による幻想曲」を挟んでいます。一曲目の「ロッシーニ "エジプトのモーゼ" による幻想曲」と共に得意のトランスクリプションですね。

ピアノはシュテファン・イルマー(Stefan Irmer)になります。






Fantaisie sur des thémes de lópéra Moise de G. Rossini Op. 33 (1839年)
美しいロマン派らしいピアノ曲です。激しい強鍵とソフトタッチの対比が明確です。技巧性の高さはありますが楽曲としては動機の反復変奏が印象的で、主題の変化もありますね。
イルマーのpfのタッチは強鍵パートでの粒立ちの良さがあって鳴りが良く、ピッタリしています。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  ピアニストは違いますが、こちらの方がアゴーギクの振りでバランスは良いかも



Douze Études nos. 1-6 Op. 26
基本的に反復変奏主体の技巧曲です。聴かせに入る楽曲並びで2'-3'なのでアンコール用とでも言ったらわかっていただけるでしょうか。例えばショパンのエチュードの様に美しいシンプルな流れに続く超絶技巧性ではなく、通して技巧性と感情の昂りを前面に押し出していますね。


Fantaisie sur des motifs de la Donna del Lago op. 40
前の幻想曲と同様にソフトと強鍵の対比になっていますね。イルマーのpfは全体的にパキパキとした音立ちが強いのでソフトな流れのパートもギスギスしているかもしれません。ソフトなパートは、やっぱり柔らかなタッチのエモーショナルさでコントラストを付けて欲しいですね。


Douze Études nos. 7-12 Op. 26
前半よりも柔らかい曲が並びますが、イルマーは叩きますから音がピンピンと立っています。ピアニストのキャラで、ピアノが鳴りまくりますね。緩徐のNo.10でもエモーショナルさは弱く、硬くフラットです。終わって、どっと聴き疲れ感がのしかかりますw



タールベルクの曲調はロマン派時代のピアノ・ヴィルトゥオーゾ楽曲そのものですね。よく弾み、その手のピアニスト向けです。今回はそれ以上にピアニストのキャラの濃さが出た気がしますね。

イルマーの常に"叩く"個々の音は、終始ピアノをガッツリ鳴らしている印象です。幻想曲のソフトなパートやエチュードNo.10でエモーショナルさが聴けたら良かったのではないかと感じました。
全編"グワワ〜ン!"といったピアノの鳴りが好きな貴方にオススメです。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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