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マリノ・フォルメンティ(Marino Formenti) の「Liszt Inspections」リストと現代音楽家の対比


Liszt Inspections
マリノ・フォルメンティ (Marino Formenti)
ウィーン在住のイタリア人ピアニストで、指揮者としても活動している様ですね。Klangforum Wienのメンバーでもありました。今回はピアニストとして意欲作となりますね。

リストを題材として取り上げていますが、現代音楽の基の元がそのピアノ曲にあるとの認識に立っています。今回も取り上げられている「*無調のバガテル S.216a」等、以前から無調音楽の原点としてその様に言われていますよね。
リストのピアノ曲を12曲選び、それらと現代音楽家作品との共通点(Vocabularyと表しています)を並べる事で、その表現に光を当てる。と言った考え方だそうです。

下記 [ ]内が作曲家です。記名がない楽曲はリストですね。すごいビッグネーム現代音楽家が幅広く並びます。






【CD1】(1)Ungarisches Volkslied Nr. 5. (2)Slowakische Erinnerungen aus der Kindheit Nr. 20 [Friedrich Cerha] (3)Fünf Klavierstücke – II. Lento assai (4)…waiting for Susan…[György Ligeti] (5)*Bagatelle sans tonalité(S.216a) (6)Touches Bloquées [György Ligeti] (7)Speech of Clouds [Gérard Pesson] (8)Michael Mosonyi (9)Klavierstück Nr. 6 [Wolfgang Rihm] (10)Funérailles (11)Klavierstück Nr. 7 [Wolfgang Rihm] (12)II Penseroso (13)Sonata No.6 [Galina Ustvolskaya]
【CD2】(1)Au lac de Wallenstadt (2)Wasserklavier [Luciano Berio] (3)Wiegenlied (4)Brin [Luciano Berio] (5)Nature Piece No.4 [Morton Feldman] (6)En rêve: Nocturne (7)En suspens [György Ligeti] (8)Cloches d’adieu, et un sourire [Tristan Murail] (9)Abendglocken (10)China Gates [John Adams] (11)In festo transfiguationis Domini nostri Jesu Christi (12)Natürliche Dauern Nr.5 [Karlheinz Stockhausen] (13)Resignazione (14)Polveri laterali [Salvatore Sciarrino] (15)O Heilige Nacht (16)Piano Piece 1964 [Morton Feldman]



チェルハやクルターグあたりは調性感が強いので、似ている静的な曲を探せたのかなという感じですね。「5.無調のバガテル」では、リゲティの弾むリズム感は近いのですが、調性の怪しさは落差を感じます。リストは移調による無調ですからねぇ。リームは途中、リストはトリオで、に強音パートが挟まれる曲ですね。「10.葬送」の方は曲の良さに気持ちが行ってしまいますが、フォルメンティは少し切れ味が欲しい感じでしょうか。

一番の問題は、リストの「12.巡礼の年 第2年, II 物思いに沈む人」と ウストヴォーリスカヤ「13.ソナタ 第6番」ですよね。確かに"物思いに沈む人"も反復で構成されていますが、無調爆裂轟音のウストヴォーリスカヤとの接点は見つかりません。この曲でのフォルメンティの強鍵は素晴らしいですが。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  強烈です。ウストヴォーリスカヤを初めて聴く人は驚くでしょうね
  ぜひボリュームを上げて聴いて下さい


後半も静的で美しい曲を中心に類似曲が並びますが、ウストヴォーリスカヤを聴いた後ではせっかくのシュトックハウゼンもシャリーノも解毒剤?でしかありませんね。



聴いてリストと似た構成の曲を現代音楽家から選んだのはわかりますね。それ以上の興味はひかれませんでした。唯一惹かれたのは好きなウストヴォーリスカヤの一曲だけでしたw

フォルメンティの言う共通する"Vocabulary"の真髄はスコアを紐解けないとわからないのかもしれませんね、残念ながら。やや企画倒れの気配を感じます。



 ▶️ 現代音楽の楽しみ方  ▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。


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