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リッカルド・ムーティ&シカゴ響 の "ショスタコーヴィチ/ミケランジェロの詩による組曲"、"シェーンベルク/コル・ニドライ" という迫力カップリングCD


Kol Nidre
Suite on Verses of Michelangelo Buonarroti
メインは『ミケランジェロの詩による組曲』ですね。実は素晴らしいシェーンベルクの『コル・ニドライ』が一曲目にこっそり置かれています。ムーティならではの見事な選曲でしょうか。







コル・ニドライ, Op. 39 (1938年)
アルノルト・シェーンベルク (Arnold Schoenberg, 1874-1951)

シェーンベルク米国亡命後の晩年作品ですね。楽風的には調性回帰や新古典主義風味の時代になり、最晩年に多く手がける事になる合唱曲です。"コル・ニドライ"はユダヤ教の典礼歌(→Wikipedia)を元にしていて、合唱だけでなく語り手(Alberto Mizrahi)が入ります。

幽玄さはバルトーク風、バレエ音楽的な要素はストラヴィンスキー風、そんな印象が初めに浮かびました。そこに"グレの歌"のシュプレッヒゲザングの様な語り手が入ります。合唱が入るとオラトリオの様です。
ショスタコーヴィチのオマケで付けられたのが残念なくらい素晴らしいです。ムーティが得意そうなのも好演の理由でしょうね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  ギーレンのLive録音です。これも素晴らしい!!
  なぜか初期作品の"グレの歌"を思わせます。





ミケランジェロの詩による組曲, Op. 145a (1974年)
ドミトリ・ショスタコーヴィチ (Dmitrii Shostakovich, 1906-1975)

ショスタコーヴィチが亡くなる一年前の曲です。第15番(得意とした交響曲と弦楽四重奏曲)は澄んだ印象さえ受けるわけですが、この合唱曲ではどうでしょう。バスはイルダール・アブドラザコフ(Ildar Abdrazakov)です。ちなみに作品番号についている"a"はバス/管弦楽伴奏版ですね。(オリジナルはバス/ピアノ版)

11パートの楽曲です。第一印象は重厚なバスを前面に押し出した、ショスタコーヴィチらしからぬ旋律です。独特のショスタコ節は影を潜め、低音弦の響く#1パートの印象は強烈です。
その後もバスと管弦楽が沈みながら、時に細い光を見つける様に進みます。暗さにおどろおどろしさは無く、研ぎ澄まされた流れに感じますね。今一つその個性が好みにならないショスタコーヴィチですが、晩年のこの迫力は楽しめますね。アブドラザコフのバスも、ムーティ/シカゴ響もピッタリです。



強烈な威圧感の二曲が並びました。どちらも新古典主義的ではありますが個性的です。派手なオラトリオ的なシェーンベルク、重厚リート的なショスタコーヴィチ、両者強力ですね。

ムーティも見事で、合唱・声楽曲が好きな方にはオススメの一枚になります!!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。


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