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2CELLOS の ルカ・スーリッチ(Luka Sulic) がチェロの室内楽に編曲した ヴィヴァルディ『四季』


ルカ・スーリッチ
(Luka Šulić, 1987/8/25 - )
人気チェロ・デュオの2CELLOSの一人、旧ユーゴ出身でYouTubeからビッグネームになった今の時代の音楽家ですね。チェリストの父親を持ち ザグレブ、ウィーンから英王立音楽アカデミーで学んでいます。

2CELLOSはポップなスタイルからヒットしたので、本来なら偏屈な視野の自分としては範疇外。でも一度聴いたらバックボーンにジョヴァンニ・ソッリマ*やマリオ・ブルネロを感じました。実は2012年のコンサートにも行っていますw
それ以来、気になってはいました。

*ソッリマの今夏の100チェロコンサートに行けなかったのは残念です


四季 (The four seasons)
アントニオ・ヴィヴァルディ (Antonio Vivaldi)
全12曲のOp.8ヴァイオリン協奏曲集の#1-#4、今更この曲の説明もないと思います。このブログ、と言うか個人的にも今は殆ど聴く事はなくなりましたが、いずれにしろイ・ムジチの印象でしょうか。

それをスーリッチがvnパートをvcに入れ替え、室内楽パートも自ら編曲しているとの事、そこがポイントで手にした訳ですね。現代のチェロ演奏を見せるスーリッチの古典音楽への方向性が楽しみです。
演奏は、ルイジ・ピオヴァーノ指揮、サンタ・チェチーリア・アカデミア弦楽合奏団です。






La Primavera
最も知られたアレグロではメリハリの強い派手な流れを作ります。チェロも技巧の見せつけパートになっていますね。少なくとも優美や優雅ではありません。ラルゴはチェロの音色を生かした落ち着き、アレグロは勿論回帰です。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  1stMov.アレグロのLiveですが、本CDに比べ平凡な演奏になっていて残念!!
  やはり聴衆に配慮しているのでしょうか…



L'Estate
揺さぶりによる表情付けが明確で、vcパートの激しさは技巧的に見せて2CELLOS風になっていますね。"夏"が一番その傾向が強いでしょう。


L'Autunno
有名なアレグロは速くて派手ですね。ここでも技巧的な振りが大きく、落ち着きがないと感じるかもしれません。でも全体としてそういう編曲だという事でしょう。アダージョではスローでのコントラストを大きくつけていますね。3rdMov.のアレグロはチェロを生かし豪華円舞曲風です。


L'Inverno
アレグロは不安定な音の配分から入ってくる現代風の面白さがありますね。それまでの3パートにはない展開です。ラルゴも色濃い流れです。



予想通り2CELLOSを思わせる出し入れの強い"四季"になっていますね。洒脱や優美とは異なる、彫りの深い濃厚激情な流れです。その中で四つのパートのキャラクターを見事に変えています。そこは予想を超えた楽しさでした。

来年3月にはこの"四季"でクラシカル・ミュージック オンリーの来日を果たす予定だそうですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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