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ジャズ風味の新古典主義的 オラトリオ:アンデルシュ・ヨルミン(Anders Jormin) の『Between Always and Never』


アンデシュ・ヨルミン
(Anders Jormin, 1957/9/7 - )
日本語名記述は上記二つ意外にアンダーシュ・ヤーミン、他で少し混乱するスウェーデンのベーシストですね。今回は現代音楽家としての作品紹介ですが、活躍の中心はジャズ・ベーシストですね。
ヨーテボリ大学(Göteborgs universitet)でピアノとベースでクラシックを学んでいて、音楽家の基本はクラシカルです。現在はヨーテボリ大学とシベリウス音楽院でジャズや即興の教鞭をとっているそうです。

1990年代からジャズシーンで活躍、特にチャールズ・ロイド (かつてK.ジャレットとJ.ディジョネットをマイルスに引き抜かれたので有名?!) とのコラボで知られた様ですね。個人的ジャズ熱中は'80年代までだったので、知見はありませんがドン・チェリーやリー・コニッツと言った古い顔ぶれとの共演もあった様です。来日もしていますね。

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Between Always and Never (2013年)
オーケストラとコントラバスのための作品ですね。基本的には現代音楽アプローチのオラトリオで、二人のソリストと聖歌隊が中心となります。textもヨルミンによる作品ですね。

二人のソリストはヨルミンの他、ヴォーカルのレーナ・ヴィッレマルク(Lena Willemark)になります。






1.Aviaja – 2.Haiku – 3.Kärleksvisa (Song of Love) – 4.Vägen är öde (Desolate Road) – 5.Sol och måne (Moon and Sun) – 6.Dans ur Stenars tystnad (Dance - the Silence of Stones) –7.Mellan alltid och aldrig (Between Always and Never) – 8.Shakespeare Cogitatio – 9.Kärleksvisa・Triptyk (Song of Love - Triptych) – 10.Dans till solars lek (Dance - the Play of Suns) – 11.Eviga tanke (Eternal Thought) – 12.Hemingway Cogitatio – 13.M.

13曲構成で、textはシェークスピアの引用もありますが 月や花、昼や夜といった自然を題材にしています。タイトルパートでは "AlwaysとNeverの狭間で、世界が変わる様な息を飲む瞬間が現れる" とありますね。

まず一曲目で感じるのは調性の薄い新古典主義的な印象でしょうか。旋律感はあるので聴き辛くはありません。合唱パートは聖歌(和声)で歌い、演奏で調性を薄めてバランスを取る感じです。パート間でのバリエーションは豊かで、反復や無調旋律を強調したり、3.の様な民族和声の流れも入れていますね。調性の美しいパートもあり軸足は機能和声で、現代音楽ですが前衛ではありません

ヨルミンのcbも音色を変えて脚色していますが、やっぱり楽しいのはヨルミンらしいジャズ風展開が見える時でしょうね。cbソロの"5.Sol och måne"が一番の聴きどころで、フラジョレットのピチカートやジャズの引用が良いですね。それが一番という処に問題がありそうな気もしますが。



ジャズのスパイスを振って気の利いた新古典主義風のオラトリオです。調性から無調を微妙に跨ぎますが、ジャズ色は本人のみ。ジャズ・スパイスがもっと効いていたらより楽しかったと思うのですが。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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