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コントラバスの可能性を楽しむ現代音楽:ステファノ・スコダニッビオ(Stefano Scodanibbio) の『Alisei』


ステファノ・スコダニッビオ
(Stefano Scodanibbio, 1956/6/18 - 2012/1/8)
イタリア人のコントラバス奏者で現代音楽家、作曲はサルバトーレ・シャリーノに学んでいたので前衛ですね。Cb奏者としてはシャリーノの他にブライアン・ファーニホウやジェラール・グリゼイ、ジャチント・シェルシと言った錚々たる欧州前衛系の音楽家から楽曲が献呈されている事からも、その存在感がわかります。テリー・ライリーと言った米現代音楽家との親交も深かった様ですね。
56歳の若さで亡くなったのが惜しまれます。


Alisei
ソロ、デュオ、アンサンブル、全曲コントラバスのみの作品集です。残念ながら本人は演奏者に入っていません。
演奏の"Ludus Gravis Ensemble"はスコダニッピオとダニエーレ・ロッカート(Daniele Roccato)の二人が設立した、コントラバス・アンサンブルですね。そのD.ロッカートが今回全ての曲にフィーチャーされています。

何とも興味深いコントラバスのアルバムで、Cb.現代音楽好きとしては手を出すしかありませんね。






Alisei
  (Cb : Daniele Roccato)
特殊奏法も入ってノイズ風の中に薄い旋律が組込まれていますね。その旋律はフラジョレットで調性的です。他の弦はトレモロなので、どうやって弾いているの?!って言う感じですね。(YouTubeを見ればわかります) 途中からノイズの刺激が強くなり旋律が無調化、ラストは回帰的です。ソロ・コントラバスの楽しさいっぱいですね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  CDと同じロッカートの素晴らしい演奏です



Ottetto
  (Cb : Alessandro Schillaci, Andrea Passini, Daniele Roccato, Francesco Platoni, Giacomo Piermatti, Paolo Di Gironimo, Simone Masina, Stefano Battaglia)
8人編成コントラバス・アンサンブル曲で、本アルバムのメインでしょうか。ここでも静的ノイズから入り、そこにトリル・トレモロや異音的ボウイングが絡みます。抑えの効いた流れから少しづつ音量と刺激がクレシェンドしていき、奇妙な調性旋律とモノフォニーを奏でたり、空間音響系の様な楽風になったり、昆虫の蠢きになったり、と変化を続けメタモルフォーゼ的多様性です。
30'に渡り怪獣の脳か, 宇宙空間のダークマターの波形を聴く様な楽しさ?!ですw


Due Pezzi Brillanti
  (Cb : Daniele Roccato)
ソロですね。単旋律反復と変奏をベースとしているコントラバス技巧曲です。音色と響も良く 2パート合わせて10'弱ですから、ソロ・コンサートだったら受ける事間違いなしですね。


Da Una Certa Nebbia
  (Cb : Daniele Roccato, Giacomo Piermatti)
デュオ曲です。フレジョレットと単音ボウイング&ピチカートの二挺の絡みは音数少なく呼吸の様に静的に、その後もゆったり二人のDialogueの様です。素晴らしい流れを感じますね。



前衛現代音楽のコントラバスが楽しめますね。無調や調性と言った括りかを超える今の時代の多様性前衛でしょう。もちろん無調基本ですが。

コントラバスの可能性も含めて、この楽しさを是非味わっていただきたいですね。オススメの一枚です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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