FC2ブログ

女性パーカッショニスト エヴェリン・グレニー(Evelyn Glennie) の『Oriental Landscapes』, 日本を題材にした二曲も興味深いですね


エヴェリン・グレニー (Evelyn Glennie)
スコットランド出身の聴覚障害を持つ女性パーカッショニスト、エヴェリン・グレニー(Evelyn Elizabeth Ann Glennie)ですが、その素晴らしさは「Veni, Veni Emmanuel」で紹介済みです。

ソロ・パーカッショニストとして初めてプロムスにも呼ばれ、聴覚にハンディがあるにも関わらず様々なコラボをこなします。ジャクリーヌ・デュ・プレに影響を受けたと語っていますね。


Oriental Landscapes
タイトル通りの東洋にちなんだ曲をシンガポール交響楽団と協奏しているアルバムですね。四人の音楽家(二人の中国人と米英二人)の作品で、タイトルに日本が絡む曲が二つもありますね。






Percussion Concerto (1998)
中国生まれ米国在住の女性音楽家Chen Yiの三楽章形式作品で、第二楽章にはSu-Shiによる詩が採用されています。グレニーに献呈されていて、民族楽器を含む数々のパーカッションが登場しますね。
基本中華和声ベースの機能和声楽曲になりますね。ただその中に縦横無尽に打楽器(鍵盤打楽器を含む)が走り回ります。パーカッションを上手く生かし、流れに激しさを織り混ぜてバレエ曲風に感じますね。第二楽章は詩の朗読がシュプレッヒゲザングを思わせ、前衛トーンです。


Journey Through A Japanese Landscape (1994)
  (concerto for solo marimba & wind orchestra)
米国在住スコットランド出身の女性音楽家Thea Musgraveの作品です。日本の俳句にインスパイアされたそうで、四季の4パート構成です。1994年の初演もグレニーでした。
いずれも調性内で特に日本的な和声は感じないのですが、通して存在する幽玄さがそれになるのでしょうか。出し入れはあるものの、全体の変化に乏しい感じがしましたが。


Out Of Tang Court (2000)
Chen Yiのご主人Zhou Long、北京生まれ米在住の音楽家作品です。この作品だけ鍵盤打楽器なしですね。
中華和声ですね。ここでも出し入れは明確でクラスター的な流れも入ります。ただパーカッションがオケに隠れてしまう傾向も同じですね。ミキシング等で、もう少しパーカッションを前に出して欲しい気もします。


Fantasy On Japanese Wood Prints Op. 211 (1965)
日本の雅楽や浄瑠璃に影響を受けた米国人音楽家Alan Hovhanessの作品で、シロフォン協奏曲です。
繊細なシロフォンの音色の背景に静的な弦楽の反復、雅楽器を真似た管楽器、調性の薄さと邦楽和声、モノフォニーにホモフォニーの対比、色々と仕込まれていますね。良く練られてこの曲だけが楽しめる感じです。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  CDの方が良いかも。残念ながらシロフォンもグレニーではありませんが…




似た楽曲が並ぶのは残念ですが、"Fantasy On Japanese Wood Prints"は楽曲的にもパーカッションの生かし方も興味深く、一曲目も面白い曲調です。

パーカッションの超絶技巧を盛り込んだり、楽風変化を考慮するともっと楽しめた感じがします。良くある勘違い, 中華和声を日本と混同する, が無いのは嬉しいですね。



▶️ 現代音楽CD(作曲家別)一覧
▶️ 北欧現代音楽CD(作曲家別)一覧

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kokoton

by kokoton
.
    




・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




カレンダー
09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ようこそ
カテゴリ
ありがとう