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ミャンマー民族音楽と米現代音楽の出会い『Bang on a Can Meets Kyaw Kyaw Naing』


チョー・チョー・ナイン
(Kyaw Kyaw Naing, 1964 - )
このblogでは大のご贔屓 米現代音楽組織Bang on a Can(以下BOAC)、その室内楽団Bang on a Can All Stars(以下BOAC-AS)については、既に十分に紹介済みです。ここではチョ・チョ・ナインとBOACの関係について紹介しておきましょう。

ミャンマーの民族音楽家のナインは、同民族楽器であるパット・ワイン(pat waing)やサイン・ワイン(saing waing)のプレイヤーでもあります。ナインと米国音楽との接点は1999年のUCLAでの体験から始まっている様です。ミャンマー民族音楽を米国で広げる為に活動しはじめたナインは、その後BOAC-ASメンバーであるE.ジポリンから声をかけられて、BOACとの共演が始まります。

2001年にはBOAC恒例のマラソン、そして2002年にはBOAC All Starsと共演していますね。2003年にはN.Y.でミャンマー民族音楽をダンサーも混じえて演奏して評価を受けています。以降 米現代音楽とのコラボやミャンマー音楽を展開し、N.Y.在住で活躍の様ですね。


Bang on a Can Meets Kyaw Kyaw Naing
2002年BOAC-ASと共演した本アルバムは、N.Y.タイムズからも好評を得ていますね。
楽曲はチョー・チョー・ナイン他ミャンマー音楽家の作品も入っていますが、経歴等の詳細は不明です。演奏にもBOAC-ASとナイン(pat waing 他)以外にミャンマー音楽家が民族楽器(si wa)で参加しています。ミャンマー色の強いBOACのアルバムですね。

2012年にBOAC-ASを退団した創設メンバー, エヴァン・ジポリン(Evan Ziporyn)の音楽指向性を色濃く反映している感じがします。






長くても8'に満たない全9曲を個別インプレする必要はないでしょうね。
東南アジア特有の民族和声の穏やかなメロディラインとリズム、それをBOAC-ASの西洋楽器とミャンマー民族楽器のコラボで奏される音楽です。展開はテンポアップやリズムの明確化で一昔前で言うフュージョン(ジャズ)系にもなり、チック・コリア(Return to Forever)などを思い浮かべます。アレンジャーのC.J.Millerの方向性もあるのかもしれませんね。
一曲目「Hsaing Kyaik De Maung」や「Improvisation」はそんな流れの代表で、特にナインの曲は西洋音楽との接点を意識して作られている感じがします。反復などは米現代音楽の方向性を感じますね。逆に「Ka Pya Chi」などは民族和声を強く感じます。その一方で「Japan Patsan」などは中華和声(よくある勘違いの日本?)で、ミャンマー人でも東洋和声の混乱がある事を伺わせる曲もありますね。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  "Kyi Nu Bwe" の2004年Live映像です。より抑揚が強くなっていますね。




一言で言って"Bang on a Canの民族和声音楽"です。何の違和感もありませんね。BOACの持つ一つの顔そのものと言った感じです。民族音楽指向という米現代音楽の楽しい一面ですね。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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