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フィルム・ミュージックの様なヴィヴァルディとピアソラ、二つの "四季"。カペラ・ガベッタ の『タンゴ・シーズンズ』


カペラ・ガベッタ
(Cappella Gabetta)
ヴァイオリニストのアンドレス・ガベッタ(Andres Gabetta)が設立したピリオド楽器アンサンブル"カペラ・ガベッタ"ですね。まぁ今はやりの、と言う感じがしますが。このアルバムに興味を持ったのは演奏者ではなくて、ヴィヴァルディとピアソラ二人の"四季*"がクロス配置されて奏される事でした。

* ピアソラは "ブエノスアイレスの四季" ですね


Tango Seasons | Vivaldi, Piazzolla
それぞれ二人の作曲家の案内は今更無用でしょう。ここでは二つの"四季"を交互に配する流れになっています。バロックと近現代アルゼンチン・タンゴの組合せは興味深いですよね。ちなみにピアソラの楽曲にはもちろんバンドネオンが採用されています。最後に追加されている一曲 "リローデッド" は今回の編曲者の一人ロベルト・モリネッリ(Roberto Molinelli)の作品で、二人の楽曲からのインスピレーションだそうです。
さて、どの様にアレンジされているでしょう。






いきなりのヴィヴァルディ"春"は快速です。そしてソロでの駆け引きの様な変奏も加えられて軽妙感を強くアレンジされていますね。いわゆるバロック感は消された表情付けがされています。続くのはピアソラの"冬"ですが、ヴィヴァルディよりも情感はかなり強いのですが、ピアソラ楽団の強い哀愁感に演奏に比べると重厚さを避けているでしょうか。
その後 "夏"、"秋" は同期しています。曲調は以上の流れになっていて、両者オリジナル(ヴィヴァルディは例えばイ・ムジチの様な) に対してフィルム・ミュージック的な印象に編曲されていますね。ヴィヴァルディはアゴーギク・ディナーミクを強め、ピアソラはディナーミクは全体抑え気味、そう言う方向性です。

ラストの "リローデッド" は、処々にバロックを仕込んではいますが、ピアソラ風。それ以上に感じるのはハイテンポ技巧的です。なぜここで必要なのでしょう?


基本的に美しさで流れを統一したアレンジで、お洒落なCDです。バロックと近現代タンゴの両方を、フィルム・ミュージックに方向性を統一している感じです。ただ、ヴィヴァルディ・ファンはクドイと感じるかもしれませんし、ピアソラ・ファンには淡白に聴こえるかもしれません。

ピアソラに関して言えばpfが入っていないのは大きく、オリジナルの演奏の心に染み入る様な情感は避けています。一度オリジナルを聴いて頂きたいと思います。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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