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ノルウェーの現代音楽家 ヨン・オイヴィン・ ネス(Jon Øivind Ness) の『Low Jive』を聴く


ヨン・オイヴィン・ ネス
(Jon Oivind Ness, 1968/3/30 - )
ノルウェー国立音楽アカデミーで学び、複調多調から始まり四分音符から微分音の方向を持っていますね。楽曲は米・欧でも取り上げられています。個人的には気になる多様性の楽風の北欧現代音楽家ですね。


Low Jive
各楽曲は英米のロックや時事的出来事をモチーフにして、ポップ・ミュージック文化との接点から作られたアルバムになっている様です。楽曲を直接的に"引用"したりはしていません。ポップも含む多様性の現代音楽の楽しさがJ.O.ネスですから本領発揮でしょう。

オケはオスロ・フィルハーモニック管弦楽団です。






Violin Concerto, "Mad Cap Tootling" (2003年)
  ヴァイオリン協奏曲 "マッド・キャップ・トゥートリング"
タイトルはイラク侵攻を先導した米大統領を揶揄したものだそうです。vnは好きなヴァイオリニストの一人、ペーテル・ヘレスタール(ヘルスタールとも, Peter Herresthal)です。
ヘレスタールの細く切れそうな先鋭なvnの音色が静的空間を切り裂き、背景にはノイズと単音の連続音が現れます。背景音は楽器数を増して、vnは無調旋律を技巧的に奏し、ポリフォニカルな空間となりますね。もちろんネスらしくホモフォニー的な連携感も存在してきます。強音の展開もあって変化は大きく、聴きごたえ十分な構成ですね。


Cello Concerto, "Wet Blubber Soup" (2002年)
  チェロ協奏曲 "ウェット・ブラバー・スープ"
タイトルはロックグループ"10cc"のメンバーが結成したグループ名をもじったそうですが全然わかりませんw
初めから総演奏的な流れですが、オケの音色が米管弦楽曲的な明確ドンシャンで ちょっと新古典主義的な印象になりますね。無調のvcがその上を走り回る感じです。今の時代のクラシック音楽でしょうか。vcはオイスタイン・ビルケラン(Oystein Birkeland)です。


Gust (2005年) 突風
ダブルベースとヴィオラのDuo曲で、自然と文化のDialogueだそうです。
静的空間に音が現れるネスらしい入りです。低いうねりの様なDBを背景にvaが無調旋律を出現させます。進むに連れ両者の絡みが強くなって行くのはネスらしいさでしょう。ラストはノイズです。
幽玄なアンビエントやドローンに一味追加した良い流れを感じます。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?


Low Jive (2007年) ロウ・ジャイヴ
タイトルはイギリスのパンク・グループの楽曲の歌詞の一部だそうです。
二曲目の様な調性軸足の管弦楽で、明確な主題・動機はありません。前衛ではないでしょうが、かと言ってマニエリスムでもないでしょう。そう言ったスタンスです。流れは若干のポップさでシャイニングですw



まさに現在の多様性現代音楽ですね。調性感を残しながら無調を生かして、ポリフォニーとホモフォニーを使い分け、ノイズ等の技巧も凝らしています。よりポップなスタンスを作っていたらまた面白さが出るかもしれませんね。

ヘレスタールのvnの音色はやっぱり好きですね。おすすめの(北欧系)現代音楽です



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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