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ヨハネス・カリツケ(Johannes Kalitzke) の「Vier Toteninseln / Six Covered Settings」を聴く


ヨハネス・カリツケ
(Johannes Kalitzke, 1959/2/12 - )
日本では指揮者の顔の方が知られている感もあるドイツ人現代音楽家ですね。ケルンと仏で学んだ後、2015年からはモーツァルテウム音楽大で指揮の教鞭もとっています。作曲はヨーク・ヘラーに、電子音楽をIRCAMで習っていますね。
楽風イメージは旋律感を残した無調強音ポリフォニーが特徴的に感じます。


Vier Toteninseln / Six Covered Settings
4つの死の島 / 6つのカヴァード・セッティング
4つの死の島」はブラームスの"4つの厳粛な歌"からのカリツケの洞察と、ベックリーンの絵画「死の島」を元に作られたそうです。四楽章で、歌詞はドイツ語(英訳なし)なので残念ながら意味不明です。(Textは旧約聖書・他から使われています)
6つのカヴァード・セッティング」は英語の"set"を、舞台セットと夕日(sunset)の二つに対比させているそうです。その二つをダブらせた6つのイメージで、ルネッサンスやバロック様式、ベルリオーズの"幻想交響曲"の引用といった要素を使っているとの事です。

演奏は、トマス・E・バウアー(Thomas E. Bauer, バリトン)、トマス・ラルヒャー(Thomas Larcher, ピアノ)、ベルリン・ドイツ交響楽団(Deutsches Symphonie-Orchester Berlin)、指揮はもちろん御本人ヨハネス・カリツケです。
後者はシュタードラー四重奏団(Stadler Quatuor)になりますね。
ピアノのラルヒャーは現代音楽家としても活躍していて本ブログでもインプレしています。






Vier Toteninseln, 4つの死の島
  2人のソリストとオーケストラのための(2002/03年)
ピアノとバリトンをフィーチャーした協奏曲風です。ピアノは左右の手が対位法的で陰影の強い無調の調べを奏で、オケがポリフォニーに被り、その中にバリトンが清々とした歌いで入ります。時に凶暴な色合いを作り、また静的な美しい緩徐パートも作ります。歌曲も得意とするカリツケらしい上手さを感じますね。バウアーのバリトンも良い伸びを感じます。
ポリフォニカルな強音支配的混沌は欧前衛的で、調性の薄い緩徐(part2,4)を対比させるところは多様性であり今の時代らしい流れを感じられますね。その構成感が心地よい楽曲です。


Six Covered Settings, 6つのカヴァード・セッティング
  弦楽四重奏のための(1999/2000年)
ロングボウイングとトリル・トレモロ、ピチカートが重なり、テンポをスロー・クイックと変化させます。短いクイックなパートは強音ですね。残念ながら本人の言うバロックやルネッサンスがどこに生かされているのかは不明ですが。
処々特殊奏法のノイズもあったりしますが、スロー静美パートが印象的です。


 ★試しにYouTubeで聴いてみる?



強音混沌と静美パートの対比が印象的です。無調ですがノイズや即興の様な完全カオスではありませんね。それがカリツケらしさでしょう。



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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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