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アンリ・デュティーユの代表作アルバム「交響曲第2番 "ル・ドゥブル" 、メタボール、他」を聴く


アンリ・デュティユー
(Henri Dutilleux, 1916/1/22 - 2013/5/22)
フランスの現代音楽家で、パリ音楽院(Conservatoire de Paris)で学んでいます。年代的にはメシアン(1908年)とブーレーズ(1925年)の間に挟まれていますが、その二人から今に至る仏前衛系の現代音楽ではありませんね。多様性の現代音楽ともひと味違います。

19世紀末生まれのフランス6人組(オネゲル、ミヨー、プーランク達)の流れを汲んでいる様な美しさや情感を感じます。調性の薄さを生かし より陰的な美しさをベースにした音楽で、機能和声の音楽を調性の枠から解放した楽風の一つですね。
作品は1940年代からになりますが、この当時吹き荒れた十二音技法やトータルセリエルとは当然ながら各別しています。(一部顔を出したりしますが)


Symphonie N° 2・Métaboles・ETC.
初期から中期の管弦楽代表作が並ぶアルバムになりますね。デュティユーというと当初PHILIPS盤で出ていたこのアルバムを思い浮かべる方が多いではないでしょうか。
演奏はセミヨン・ビシュコフ(Semyon Bychkov)指揮、パリ管弦楽団(Orchestre De Paris)になります。






Symphonie N° 2 «Le Double» (1959年)
  1. Animato, Ma Misterioso - 2. Andantino Sostenuto - 3. Allegro Fuocoso
オケの中から12人の編成にした室内楽交響曲とも言えますね。タイトル通りの二重の編成が対比になっています。
幽玄で陰影の強い新古典主義風、そう書くと物議をかもす?、な流れはミヨーや一部ジョリヴェを思わせます。微妙な調ではありますが、基本的には調性域の音楽ですね。二つの編成のポリフォニカルさ、完全なポリフォニーではありません、が特徴的です。中途半端と言われると厳しいところかもしれませんが。


Timbres, Espace, Mouvement Ou «La Nuit Étoilée» (1978年)
  Nébuleuse - Interlude. Constellations
「音色、空間、運動」サブタイトル通りゴッホの絵画"星月夜"の天空が渦巻く様を表現した楽曲です。
スローで調性の薄い旋律を対位法的に並べます。そこから生み出される浮遊感がタイトルのイメージなのでしょう。ゴッホと同じくポスト印象派ということなのかもしれません。主な流れは変奏による反復か連続か、といった感じです。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  ポール・トルトゥリエ指揮、BBCフィルの演奏です



Métaboles (1964年)
  1. Incantatoire - 2. Linéaire - 3. Obsessionnel - 4. Torpide - 5. Flamboyant
代表作「メタボール」、変奏曲で途中で十二音技法も採用されているそうですが聴いただけではわかりませんね。
3'前後の小曲構成で、六つの変奏曲になっている様です。曲の区切れ目は無く、デュティユー的幽玄さと出し入れで変奏され、二つの表情が入れ替わる一つの曲の様です。



旋律や調性に自由度を与えた音楽で、特徴は二つの顔です。新古典主義的な出し入れの強さ、ポスト印象派印象的な幽玄さ、それがデュティーユでしょう。

聴きやすく好きなのですが、中途半端感と折衷感が気になるのも事実です。



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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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