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ベルトルト・ゴルトシュミット(Berthold Goldschmidt) の「The Concertos / 協奏曲集」を聴く


ベルトルト・ゴルトシュミット
(Berthold Goldschmidt, 1903/1/18 - 1996/10/17)
F.シュレーカーに学んだドイツ生まれユダヤ人現代音楽家で、第二次大戦中にナチスに退廃音楽の烙印を押されイギリスに亡命しました。BBCで活動をしましたが、その後作曲は止めて指揮者として活躍していましたね。
活動は三期に分かれるでしょうか。在ドイツ時代、イギリス亡命直後、1958年からの休止後1982年作曲活動再開後、ですね。


The Concertos
三つの協奏曲集で、いずれもイギリス亡命後の作品になりますね。デッカ退廃音楽(DECCA Entartete Musik) シリーズの一枚で、演奏者はヨーヨー・マやデュトア、また本人指揮あり、とヴァリエーション豊かです。






チェロ協奏曲, Cello Concerto (1953年)
民族音楽和声と調性感を薄める不協和音。ベースにあるのは新古典主義風ですが、ショスタコーヴィチやプロコフィエフを思わせる様な旋律も感じますね。第一楽章にはマーラーの様な動機もあって"引用"を使っているのでしょうか。とても不思議な音色ですが、四楽章という形式と表現も含めて前衛の吹き荒れるこの時代としては折衷的でしょうね。
演奏はYo-Yo Ma(vc), Charles Dutoit(cond.), Orchestre symphonique de Montreal, です。

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クラリネット協奏曲, Clarinet Concerto (1953-54年)
ここでは調性感の薄さは同じですが民族和声やロシア色は少なく(第三楽章は別です)、後期ロマン派的穏やかな美しさを感じますね。調性を薄めた中にある独特の和声は共通していて、独自の音楽を確立させていた感じがしますね。一二楽章だけなら幽玄美を感じるこちらの方が好みです、でも第三楽章が控えていますからね。
演奏はSabine Meyer(cl), Yakov Kreizberg(cond.) ,Orchester der Komischen Oper, Berlin, です。

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ヴァイオリン協奏曲, Violin Concerto (1952/55年)
楽風は変わりませんね、ソロ楽器が変わっただけでしょう。楽器の鳴りを生かしてはいますが、三曲の中で目新しい変化やヴァリエーションは見当たりません。あえて言えばこの曲が一番技巧的でしょうか。
演奏はChantal Juillet(vn), Berthold Goldschmidt(cond.), Philharmonia Orchestra, です。



この時代、現代音楽は前衛セリエル真っ盛りですからこの様な折衷的な音楽は表舞台に現れずらかったと感じます。
今の時代の方が聴きやすい受け入れ易いでしょうね。その後再評価されたのが1980年代というのも、前衛が多様性に入った時期と重なるのも納得できます。

とはいえ個性というより近現代ロシア的和声が鼻につく、そんな感じの音楽です。コンチェルトとしての特異性や個性はあまり感じられませんね。



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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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